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2006年2月

2006年2月27日 (月)

就職講座予告編

 この春休みも講座を担当することになりまして、下調べとして各社の求人情報を、自前のリンク集から見て回っております。
 同じ仕事の求人でも、審査方法がまるで違うので面白いですね。(実際に受ける人にとっては、面白いどころか災難でしょうが)
 例えばプランナー。

カプコン
「ゲームアイディア」
エンターテインメントに関するもの全般についてのアイディアを募集します。
ビデオゲームのアイディアに限らず、それ以外のエンターテインメントに関するアイディアでも結構です。【書式、枚数は自由です】


 典型的な大手の採り方ですね。自由度の高い課題を与え、考え方・素質を見ようという訳です。専門的なことは、入社してから鍛えますが、それに耐えうる基礎体力があるかどうか?が問われます。おい、〆切3月6日だぞ!

一方、サイバーコネクトツー
課題
既存のRPG・SLGの中から3作品を選び、それぞれの戦闘システムの問題点を挙げてください。(そのうちの1作品は必ず「.hack//シリーズ」にして下さい)
さらに、それぞれの戦闘システムに関しての改良案を、仕様形式で説明してください。


 開発会社の場合は、新人を一から教育していたのでは間に合いませんので、即戦力とまで行かなくともある程度の下地が求められます。そのため、このようにいきなり専門知識がある前提の試験となる訳です。
 とは言うものの、ここまで具体的、かつ専門的に踏み込んだ入社試験課題はちょっと見たことがありませんね。企画書と仕様書の区別も付かない初心者や、RPGで大事なのはストーリーとキャラだろ、というユーザー様には到底作れないでしょう。この仕様形式ってのがどの程度のものを求めているのかは分かりませんが、シューティングばかり作ってきた私もまた、あまり受かる気がしませんねぇ。

2006年2月26日 (日)

オーディションの審査基準

 昨日は、私の勤務校で年一回恒例の学内コンテストがあった。理事の方も言い間違える長ったらしいそのコンテスト名を、ふと思うところあってgoogleにかけてみた。

 大漁。

 歴代上位入賞者の日記などを、いくつも発見した。みんな元気か。

 閑話休題。
 さて、このコンテスト、昨年ぐらいからだろうか、最終審査において、学生の間での評判と実際の審査結果とが一致しないケースが増えてきたように思う。そのため、審査基準に疑問を持つ者もいるようだが、慎重に見てみると、ゲスト審査員の意見がきちんとくみ取られている結果と言えるのではないだろうか。
 学生の間で評判になる作品には、技術的に高いレベルにあるものが多い。「完成されたきれいな絵だ」「プログラム技術がすごい」というようなものだ。同じ学生である自分と比較するとスゴい、その感動が賞賛につながる。
 しかしながら、プロであるゲストの審査員にとっては、それらは日常見慣れている技術レベルのものでしかない。コンテストの終わりに、K先生が、クギを刺していたのはまさにその通りである。
 それでは、そのような審査員が、どんな作品を高く評価するのか。やはりプロに出来ないことをやった作品、ではないだろうか。
 プロに出来ないこととは何か。個人を前面に出したオリジナリティある作品を作ることである。その人だけの、あるいはその作品だけの、発想・センス・個性。プロが触れたい新鮮さとはそれだ。技術はしょせん伝達手段に過ぎない。あなただけが伝えたいこと・作りたいものは何なのか、が問われていたのではないだろうか。技術があっても、それが単なるプロの物まねでは、コンテストに勝つことはできないのだ。
 今年勝ったメンバーを見て、内なるオリジナリティを鍛えることを怠ってはいけないな、と改めて思った。

2006年2月25日 (土)

Nintendo DS Lite、発売延期でますます手に入らない

 Liteの発売を機に、私もついにDSを買おうと重い腰を上げ、ゲーム屋に向かったのであった。ところがどうだ、旧型DSは相変わらず売り切れ、Liteは既に予約を打ち切っているではないか。

 こうなっては、飾られたLite本体の見本や、店頭で子供を集めているWiFiステーションさえも、もはや単なる嫌がらせとしか思えない。失意のうちに帰宅すると、追い打ちをかけるようにバッドニュースが飛び込んできた。

「ニンテンドーDS Lite」3月2日発売はクリスタルホワイトのみに変更

 …という訳なので、私の手元にDS Lite アイスブルーが届くのは、いつになるやらわからない状態だ。
 白だけの出荷ということで、台数も当初予定より減っている可能性があるので、無事予約したという諸君も、店に確認しておいた方がいいだろう。

 ちなみに、最初に購入するソフトは応援団と決めている。

2006年2月24日 (金)

手塚治虫 変容と異形

 〈俺と「萌え」〉無闇に力強いタイトルで、竹熊健太郎先生が、個人的な原体験を述べておられます。
 その中で、「俺が生まれてはじめて(性的に)ドキッとした手塚マンガ」として「バンパイヤ」の一場面が挙げられていますね。竹熊先生はその世代だったか!と今さら気づかされた次第です。

本人(手塚治虫)曰く、なぜアニメが好きかというと、アニメの特質のひとつであるメタモルフォーゼ(変形)に「強いエロス的感覚」を感じるからなのだそうです。手塚マンガにはそういう変身・変形場面がたくさん出てきますね。『バンパイヤ』のこの場面もそのひとつです。

 また、コメント欄でも
手塚の絵柄は清潔なんですが「形がグチャグチャしたもの」に対する偏愛は強烈にありますよ。上のほうでどなたかが例にあげていた『火の鳥』のムーピーとかね。これに類する例は手塚作品にはたくさんあります。
との説明があります。
2x6caxol  これら、手塚ヒロインにおける変容・変身属性、その行き着く先としての不定形、そして異形(人外)のヒロインの創造、といった現象に関しては、手塚ファンの間では半ば常識になっています。で、それをまとめてみたら本になったというのが右のもの。もう少し詳しく知りたい、という方はぜひ拙著を手に取り、読んでみて下さい。
 宣伝でした、すみません。

今初めて知ったけどアマゾンで買えるじゃないか。

2006年2月23日 (木)

どろろ その4

Ry4jw6na  さて、第七章をクリアすると、エンディングへ。はい、マンガ読んでる皆さんご一緒に。
 「原作と一緒じゃないかー!」

 原作「どろろ」の受難と言えば、「冒険王」に場を移してなお、打ち切り同然になった結末を忘れてはいけない。百鬼丸の魔神退治は、実は終わってないのである。

 従って、「どろろ」がゲームになると聞いたとき、ファンの誰もが気になるのが、どう終わらせるつもりか、ということであった。
 ここで、またしてもセガがやってくれました
 PS2「どろろ」では、普通に一周しただけでは仮のエンディングが見られるにすぎない。そのあと、これまでに訪れたステージに再挑戦し、隠し魔神をすべて見つけて討伐することにより、真の結末へたどり着くことが出来るのである。
 3Dアクションは数あれど、ボス級の敵48体なんていうボリュームのものは、他にないでしょ。そりゃ発売延期にもなるわ。それにしても、一部はしょった形跡があるのが残念。マイマイオンバが隠し魔神扱いなんだけど、舞台や声の内容から、もともとはシナリオが用意されていたのでは、と思わせる…

【終章】どろろ
 成長したどろろの姿が拝めた、というだけで原作ファンは感激。和風美少女へのこだわりが度を超している沙村広明、このために起用されたか。
 百鬼丸の最後の戦いを、とくとご覧あれ。

 ゲームオリジナルの部分に賛否はあると思うが、原作を尊重し、しかも原作がたどり着かなかった所へ手を伸ばした本ゲームは、安易なキャラ商売がまかり通る今日において、一服の清涼剤となるもののように思う。マンガの読者にこそ、オススメしたい。

どろろ公式:昨年11月にベスト版も登場!

2006年2月22日 (水)

どろろ その3

【序章】
7qt4dlr7  最初のステージである廃村の雰囲気が、ちゃんと原作に似ているのが嬉しいね。さて、PS2版「どろろ」をプレイして、まず驚くのは画面が白黒であることだろう。
 魔物に身体48箇所を奪われている百鬼丸。なんと、目を取り返すまでは画面に色が付かないのである! まさかこういう形で原作の設定を使ってくるとは思わなかった。セガ、とことん本気だ。この他、右足がなければダッシュは出来ず、鼻がなければ隠し魔神に気がつかないなど、「部位奪還」がゲームに深く関わるようになっている。図は、気合い入りすぎの「奪還ムービー」。

【第一章 万代】
 冒頭の金小僧の異常な完成度の高さと、妖怪タタリの怖さだけで、手塚ファンならご飯三杯いける。

【第二章 妖刀似蛭】
 「そこの人! 死んでもらおう」
 田之介キター! 屈指の名キャラが、ちゃんと現作通りのセリフで登場、感涙。その姿が、後にサムスピで橘右京としてパクられたのは有名?
 妖刀に惑わされたどろろが
 「ホゲタラァ」
と叫んだのには笑った。これは、悪名高いアニメ版の主題歌からの引用。

【第三章 どんぶり腹】
 原作では、終了間際の小さなエピソードだったが、ゲームでは醍醐景光初登場の重要な話に作り替えられている。そのせいか魔神が異様に強いような気がする。

【第四章 ばんもん】
 ばんもんの上での魔神との戦いが非常にアツイ! また、この章で妖狐を倒したときだけ
 「どギツネめ!」
という啖呵を聞けるのだな。そのこだわりや良し。

【第五章 不動と入道】
 原作の「百面不動」と「四化入道」をアレンジしたステージ。どろろのお母ちゃんが出ないのだけは不満。

【第六章 地獄堂】
 原作には、地獄堂で景光と対決、などというエピソードはない。地獄堂に着いてからの盛り上がりは素晴らしいので、ぜひ体験していただきたい。

【第七章 無残帳】
 原作の「無残帳」は、どろろの生い立ちを明かす話だったが、そのような内容はなく、ほぼ原作の最終話「ぬえ」に準拠。戦いに継ぐ戦いの果てに、原作とは違う敵があなたを待っている。

続く

2006年2月17日 (金)

なつかしさあふれる傑作「奇跡の地球」その2

Agdpawck  お待たせしました。「奇跡の地球」スペシャルレビューです。
 この作品は、Flashで作られたアドベンチャーゲーム。
 物語は、主人公が怪しい富豪に仕事を依頼される所から始まります。「世界の始まりを記した書」というのが今回の獲物のようです。
 このシーン、窓に映った主人公がいい味出てます。芸細かい。
M3air9jk  さっそく、街へ出て情報を集めることにします。スーツの似合う探偵風の見かけですが、主人公はれっきとしたトレジャーハンター。治安の悪そうなこの街もホームグラウンドです。
さすがに、「世界一のトレジャーハンター」の場面をここに載せるのはためらわれました。何しろ…ねぇ?
Hva9xjf2  地下に侵入したら、そこからが本番です。展示会の場でクリアするのは正直つらかったのではないでしょうか。コイントスとジャンプをうまく使って謎を解いていきましょう。
 作中で特に感心したのが、図の場面の解法です。ただ、この後の場面に比べても難しいかも。
Sg9noe6o  絵はラフな感じですが、場面の変化や動きが豊富で、手抜きという雰囲気はありません。「これがカッコいいんだ」という制作者の美意識が前面に出ているところも、学生作品ならではの良さと言えます。
 前方で誰か死んでる!たどり着くにはどうしたら?ここまで来ればクリアまであとちょっとです。

 学生作品というと、出来てない・つまらない・バグってるものがどうしても多くなりますが、たまにこういう良いものが出てくるから、この仕事は面白いんですよねぇ。

2006年2月16日 (木)

任天堂勝利宣言・DSの今後に死角なし!

O4fc7azb  テレビを見ていたら、ニンテンドーDS LiteのCMを放送していた。もう発売日が迫っているのだなぁ。皆さんは何色がお好みでしょうか?

 2月15日、昨秋以来となる「ニンテンドーDS カンファレンス 2006春」が開かれ、DSの今後の戦略が明らかとなった。

プレゼンの全文はこちら

長いって? それじゃこっち↓
3分でわかるニンテンドーDSカンファレンス

 ここまで、ハードもソフトも任天堂の圧勝。
 発売当初は、変なゲーム機というポジションに収まってしまう可能性もあったDS。結果は、子供からお年寄りまで、ライトユーザーからゲーマーまで、幅広くカバーした健全な市場が出来た。閉塞感のあった業界に新しい希望をもたらした、と言っていい。
 ただ、欲を言えば、サードパーティーからもっとヒットが出て欲しい。大ヒットしているのはバンダイの「たまごっち」くらいで、あとは極端に任天堂のソフトばかりなのである。任天堂のソフトを除くと、DSとPSPの市場規模は大差ないという報告まであるくらいだ。とはいえ、ハードの発売から一年チョイ、サードパーティーから良作が出るのはこれからなので、ほとんど心配の種にもならないが。ほら、FF3だって控えてることだし。

 今後は任天堂がさらに躍進。何度も言うけど、他のメーカーのためにちょっとくらい油断してあげようとか思わないのかね、この会社は。
 ソフト面では、「ニュースーパーマリオ」「テトリス」あたりは鉄板、実用系ソフトも翻訳に漢字に料理と間断なく投入され一切の隙がない。実用ものはこれまでは売れなかったので、まだまだ未開拓なネタがあるはず。恐ろしや。
 「ブラウザ」と「地上波デジタル放送受信カード」は(私はいらないけど)興味深い。もともと「完全にゲーム機」として出発したDSだが、一般に広く認知されることにより、こういったゲーム外の用途にも需要が出てくるのだな。はじめから「単なるゲーム機ではない」などと言っても、まずゲーム機として普及しないと、他のことに使う人もまた増えない訳で、過去のハードの失敗がいくつか頭をよぎるのであった。

2006年2月12日 (日)

癒し系最終兵器見参!「やわらか戦車」

Kjvic_1e  「カレーパンの歌」「くわがたツマミ」など、意味不明の状況・自作の歌・やたら黄色い画面で、ぶっちぎりの独創性を発揮しているフラッシュアニメ作家、ラレコ先生が新作を公開しました。

やわらか戦車

 これはすげぇ。たった1分なのに癒されます。萌えます。そして歌いたくなります。

起立!  礼!  退却ーッ!!
こんにちは。ラレコ先生です。
今回も退却魂を広く世に啓蒙するため、飴を片手にゆとり教育です。


 自己紹介まで完璧じゃないですか。成長経済が終わった今、退却魂こそが世界を救うのです。
 また、新しい時代の反戦ソングとして自信を持って推薦します。これを戦地で流せば、間違いなく戦う気も失せるでしょう。

2006年2月11日 (土)

描いて変装 −怪盗ルソー−

Ayynno0g  DSでまたもや私のセンサーに引っかかる新作が登場した。

「怪盗ルソー」公式

 タッチペンで〈描く〉という操作をどう使うか。これまでにいくつかの試みがあったが、顔を描いて化けるときたもんだ。子供の頃の私なら間違いなく買う。
 絵柄が直球で子供マンガなのがなんだか微笑ましい。ストーリーやキャラのネーミングも昔の学年誌みたいなセンスで、ポケモンやロックマンエグゼほど洗練されていないところもかえって好感が持てる。
 小学生の頃、マンガに落書きを見かけることが良くあった。もちろん絵を描くことそのものも楽しいだろうが、そこには、マンガのストーリーに介入したいという子供心があったんじゃないだろうか。その観点から行くと、手塚治虫や藤子不二雄は偉大だ。マンガの出来はいいのに、絵は自分でも真似できるんじゃないかと錯覚させるところが素晴らしい。デスノートなんか読んでも、どこのガキが真似られるものか。
 怪盗ルソーでは、マンガ仕立てのストーリーに対し、ペンで実際に介入することが出来る。こういう形で子供の夢をかなえてくれるとは、実に良い企画じゃないか。

 個人的には、窓に化けるとか、所々バカゲーテイストが漂っているのも見逃せない。発売日はまだ未定だが、注目しつつ待ちたい一本だ。

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