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2009年2月11日 (水)

レベルデザイナーって何だ その1

「スクリプト」で差がついた日米ゲーム開発の生産性
 発端となったのはこの記事。これに対し、以下のような異論が書かれた。

日米ゲーム開発の差はスクリプトの所為なんかじゃぁないよ。「島国大和のド畜生」
スクリプトが日米の差じゃないよへの反応に関して
レベルデザインの誤解 その1 「ヨコオタロウの日記」
レベルデザインの誤解 その2

 自分の頭を整理するため、以下を書く。間違いがあったらコメント欄で指摘いただけるとありがたい。

 まず、レベルデザイナーという職種であるが、これは多くの人にとって耳慣れない言葉ではないかと思う。欧米のゲーム開発で聞かれるようになった職種であり、日本ではほぼ存在しない肩書きだ。ためしにGoogleで「レベルデザイナー 求人」と検索してみると、「メトロイドプライム」のレトロスタジオや「Diablo」のブリザードといった海外の話題ばかりがヒットする。
 レベルデザイナーの仕事は、ステージの作成と演出であるという。多くのゲームで普通に必要となる仕事だ。しかし、日本では、これらの仕事は専業の担当者を置かず、プランナーやサブプログラマーが行っている。

 分業のイメージをつかむため、スーパーマリオを例にして説明する。
 このゲームを作るためには、まずプレイヤーであるマリオを作る。ジャンプ、ダッシュ、パワーアップといった機能を実装する。同様に、敵キャラやギミックも作っていく。これらがプログラマーの仕事である。
 一方で、ステージにブロックや敵を配置し、遊べるマップを作り上げていく仕事がある。これが、後にレベルデザインと呼ばれる仕事である。この仕事には試行錯誤が伴うため、プログラム内に直接記述されているよりは、数値データ表などの形で外部に置かれている方がよく、数値データ表よりはマップ作成ツールになっている方がよい。
 これによりプログラマーは、ツール作成の手間が増える。しかし、ゲームの物量に関わるレベルデザインを、プログラムのできないスタッフに担当させることが出来るため、作業効率がアップする。そもそもステージの設計を紙っぺらで書いたのはプランナーなのだから、本人がやった方が手っ取り早い。
 ちなみに、この仕事は私もやったことがある。敵の座標とか出現タイミングなどをやたら数値で入力していく作業になったため、当時は〈データ打ち〉略して〈でっち〉と呼ばれ、「プランナーは丁稚奉公」などとよく言われたものである。

 さて、これが近年のゲームになると、ステージはブロック単位のドット絵ではなく、精密な3DCGとなる。そうなると、マップ作成は敵を並べたり部品を置いたりというだけでは用を成さない。美しさや現実味と言った見た目の要素と、ゲーム進行上の役目とをすり合わせなければならない。また、ゲームマップ上でイベントが挿入されるので、デモシーンのカメラワークやキャラの動きも規定する必要が出てくる。
 ということで、マップ作成を専業とするレベルデザイナーが誕生し、マップ作成ツールはスクリプトが使える開発ツールへと進化した。

 以上、今回は大まかにまとめたところで筆を止め、日米の違いとか、記事への意見などは次回以降に。
〈続く〉

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