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2010年3月 9日 (火)

アドベンチャーゲームの歴史を振り返る その1

 ある時、学生にゲームアイデアを出させたら、「キーボードで文章を入力して行動を決める」というのを書いてきたやつがいた。それ新しいんじゃなくて先祖返りですから!

●言葉探しの時代
 そもそもジャンル名がなぜ〈アドベンチャー〉ゲームなのだろうか。冒険するゲームが多いからか? と思った人も多いだろう。実は、このジャンルの初のゲームが、ずばり「アドベンチャー」というタイトルだったことに由来する。75年頃、アメリカでのことだった。初期のアドベンチャーゲームのヒット作としては、80年の「Zork」が有名だ。
 ゲーム内容は、テキストで状況説明がされ、プレイヤーは次に何をするか、キーボードから言葉で入力する、というもの。

●アドベンチャーはRPGから生まれた?
 アメリカでこのようなゲームが発想された背景には、当時流行りつつあったテーブルトークRPGの存在がある。テーブルトークRPGは、キャラを担当するプレイヤーだけでは遊べない。審判であり語り手であるゲームマスターが必要であった。優れたマスターは、絶妙の語りでストーリーを演出し、プレイヤーはマスターと対話してゲームを進めた。
 このゲームマスターをPCに肩代わりさせたい、と考えるのは自然なことだ。結果、マスターの仕事のうち、ストーリーを伝える部分を再現したものがアドベンチャーゲームとなり、戦闘ルールを再現したものがRPGとなった。

●プレイヤーのSFマインド
 さて、アドベンチャーゲームにグラフィックが表示されるようになった頃、ようやく日本でもPCが売れ始め、ソフトの販売も増えてきた。
House
この「ミステリーハウス」は、海外製のゲームの日本語移植版(82年)。言葉を入力する方式とは言え、現在ある〈脱出ゲーム〉と本質はそう変わらない。
 それにしても、動きも全くなく、淡々と言葉を入力するだけのゲームのどこが面白かったのか。当時を知るものとして、それが面白かったのだ、と答えよう。ちょうど「スターウォーズ」などでSFが盛り上がっていた時代。それまで映画や小説の中でしかお目にかかれなかったコンピューターが個人の手に入る。そこに言葉を入力して立ち向かうことは、知能をもったコンピューターと対話するというSF的妄想につながり、この上ないしびれる経験だったのだ。
 一方現在は、ネットを介して人と人とが話す時代。コンピューターは通信の道具に成り下がってしまい、そこにSFマインドはない。実に寂しいことである。

続く

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コメント

「あほ」って入力すると撃ち殺されるT&Eのゲーム、
なんて言いましたっけ。
昔のPCアドベンチャーはBASICで書かれてたから、
分からないときはソース読んで進めたりしていた時期が
俺にもありました。

「アホ」は、確かポートピアでも反応があったような。

そういえば、ポートピアもPCの頃はコマンド手打ちでしたもんね。あれは日本語だったので子供時分でもまだ遊べましたが、この頃みたいな英語コマンドだったら絶対詰んでただろうなぁ…。

↑なんと、経験した世代でしたか。
sashさんが言っているのは「スターアーサー伝説」のどれかかな。
ポートピアについては多分次回に!

テキストアドベンチャーだとアスキーの
「表参道アドベンチャー」「南青山アドベンチャー」が忘れられません。あの頃のアスキーは輝いていたなぁ。
「デゼニランド」も強烈に記憶に残っています。描画というか色が塗られるのを待つ時間がなんで苦にならなかったのか。今となっては謎ですw

懐かしいエントリですね。
私が初めて遊んだアドベンチャーゲームはマイクロキャビンのダイヤモンドアドベンチャーだったのですが、当時は小学生でまだ英単語すらほとんど知らずに遊んでいたので、最初の扉を開ける「OPEN DOOR」を入力することが出来ませんでした。

カーソルキーで移動だけは出来たので、2ヶ月くらいは移動のみ行い、前に進んで「ドアデス」(だったかな…)、後ろに進んで車にひかれてゲームオーバーを繰り返していました…

>elfさん
 描画以前に、テープのロードを待つ時間がすごかったので、
どうということはなかったです!

>MNNさん
 私は、この頃にカナ入力のゲームをやりすぎたおかげで、
いまだにカナ入力でPCを使っております。

 最近新作作ってませんが、コマンド入力のテキストアドベンチャー作ってます。
 ちなみに、ワタシはカナ入力をこじらせて、親指シフト入力です。はっはっは。

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