« 2010年9月 | メイン | 2010年11月 »

2010年10月

2010年10月29日 (金)

カプコン開発のトップ、稲船敬二が退社

 この会社はおかしい。上に立ったものは辞めなければいけないルールでもあるのか。

稲船社長ブログ:さようなら
4Gamer.net:稲船敬二氏は,何を思い,何を考え,何を目指してカプコンを辞めていくのか。渦中の氏に直撃インタビュー

 カプコンからは、これまでも部長級以上の開発者が数多く辞めている。稲船氏の前にトップだった岡本氏、コンシューマ開発の藤原氏、アーケード開発の船水氏、第3開発部の三並氏、第4開発部の三上氏…。いずれ劣らぬヒット作を生み出したチームのリーダー達である。私たちはカプコンの内情など知るよしもないので、彼らが新しい場所で活動を始めたという情報に、何度も不意打ちされてきた。
 ところが、稲船氏は違った。辞めるにあたって、事前にこれだけの言葉を残していった例を、私は他に知らない。あまりにぶっちゃけ過ぎている。特に衝撃的だったのは、

 内部の人が,4ラインを700人で作って「忙しい忙しい」って言ってるわけです。1タイトル150人で作るわけですから,人件費は1か月で,大体1億5千万ぐらいから2億円くらいですね。

という部分。内製タイトルを絞って大作に賭けるいびつさが、ここまで進んでしまっていたとは。これはこけられない。しかし、誰がリーダーになったところで、絶対に売れるというゲーム開発なんてあり得ない。失敗のたびにクビを飛ばしてたら、いずれ誰もいなくなってしまうな。
 後任がどうなるのかが気になるが、どうやら準備万端のようだ。

「バイオ」竹内プロデューサーが執行役員に昇進

↓とはいえ、ボスがこんなんでは何年持つかわからんけど。
Kaicho

2010年10月25日 (月)

「アイドルマスター2」はどうなる?

 いやはや壮絶ですね。作り手もファンも胃が痛くなるような状況で、気の毒です。

ITmedia News:「アイマス2」署名8500件手渡し求め、ファンが内容証明送付 「キャラ4人育成可能にして」

 さて、上記の件に関して、先日、コメント欄で次のような質問をいただきました。

・数万本売れるか売れないかの国内Xbox市場で、8500人が買わないと言ったとき、これは商品として成立するのだろうか?
・このような正式に書面化された要望を、製作サイドはどのぐらい真摯に受け止めるべきなのか? また、具体的に仕様を変更するべきなのか?

 まず署名に関してですが、この数がどれくらいソフトの売れ行きに影響するか、なかなか推し量りにくいところがあります。ネット上での事件は、面白おかしく盛り上げる人が大勢いますから、そういった野次馬票が相当数含まれるのではないでしょうか。また、たとえ要望が受け入れられなくても買う、というつもりで署名した人もいるはずです。何より、「2」ではずされた4キャラ以外のファンにとっては、ダメージは軽微です。
 しかしながら、この署名が無視して良いほど軽いものか、というとそうではありません。「アイドルマスター」の場合、ゲームそのものに比して、キャラクター商品の市場が大きい。ファンが幻滅して、関連商品を買わなくなる、ということの影響ははかり知れません。そしてすでにその兆候は出ています。

はちま起稿:【アイマス2】 9・18事件以降関連CDの予約が激減 データは嘘をつかない

 一方、仕様を変更すべきかどうかについてですが、ちょうど、署名の到着を受けて制作側の発言が出たところですね。

アイマス公式ブログ:プロデューサーであるファンの皆様へ

 慎重に慎重を期して書いている様子がありありの苦渋の文章ですが、要するに、変更はできない、と言ってます。
 はずされた4人の復帰。これがまず一番無理です。「アイドルマスター」の肝は歌ですが、これは初音ミクが歌っているのではないのです。従って、すべてのキャラ、すべての組み合わせで歌を収録しなければなりません。楽曲を作り、声優さんのスケジュールをおさえるだけでも大変です。デモが公開されたと言うことは、収録もほぼ終わっているのでしょう。これらを変更すると、ゲーム開発をほぼ振り出しに戻すことになってしまいます。社外で作る素材は、CGやプログラムと違い、後から変更がきかないのです。
 男性アイドルの退場は、シナリオの書き直しを意味し、オンラインの復活は、サービスに伴う費用対効果が問題になります。
 すべてを通して言えるのが、ファンと作り手のズレ。ファンが昔のままを求めたのに対し、作り手の提案する新機軸が裏目に出てしまった。もともと「アイドルマスター」はアーケードで短時間プレイする育成+対戦型のシミュレーションゲームでした。360版はその移植版です。「2」は家庭用に特化するため、シナリオを盛り込んでボリュームを出そうとしたのでしょう。そのための、オンライン機能をカットしての一人プレイ、CPUライバルの充実、男性ユニットの登場だったわけです。方法論としては、きっちり筋が通っていると思います。
 制作者のすべきことは、変に要望を気にしてぐだぐだになるのではなく、「やってみたら面白いじゃないか」という完成度にまでゲームを高めていくことではないでしょうか。

 では、ファンが要望の声を上げることは無駄だったのでしょうか。そんなことはありません。次の新作(「3」?)の企画の際には、要望が検討されることになるはずなので、Mattaku
↑こんな悪態をつかずに、気長に見守りませんか。ゲームのアイドルは、いつまでも歳をとらないんですから。

2010年10月22日 (金)

諫山創、快進撃。「進撃の巨人」

 妙なタイトルである。「巨人の進撃」ならいたって普通だったのに。

Singekino1 「進撃の巨人」は、別冊マガジンに掲載中の、諫山創の連載デビュー作。しかしながら、俺たちオッサンが言うところの〈今どきの若いモン〉が描いたとは到底思えない怪作だ。

 時は未来(?)。人食いの巨人が出現して人類は壊滅。生き残った人々は高い城壁で守られた街に立てこもって暮らしている。それから100年。かつての悲劇を忘れかけた人々の前に、城壁をも越える大巨人が現れた… というのが開幕のストーリー。

 まず驚くのが、その絵柄。良く言えば手描き感あふれる、悪く言えば素人っぽく整わない絵だ。最近の、整理され、パターン化された線で描かれた絵を見慣れた目には、異物のようにうつる。昭和の頃にはこういうマンガがたまにあったな、というレベルの代物。一歩間違うと、誰が何をしているのかさえ見失うスレスレの画力である。
 ところがこの絵は、こと巨人たちに関しては完璧なのだ。不気味な顔、頭身のおかしいフォルムなど、その存在が恐怖の対象であることを、余すところなく描ききっている

 ストーリー展開も不気味だ。まだ2巻だが、すでに二転三転しており、先がどうなるのかさっぱりわからない。ベテランにありがちな、計算された構成でストンと落ちる物語とは、対極の位置にある。訥々と、しかし情念をもって語られる物語に、思わず引き込まれてしまう。

 突飛な物語だが、現在を見事に切り取っている作品と感じる。外で起こっている危機に向き合わず、閉塞した壁の中の社会で、平和ボケした言動を繰り返しているのは、俺らオッサンの姿そのものだ。若者よ、諫山創とともに、壁の向こうを目指せ。

他の方の注目すべき「巨人」評
寺田克也
夏目房之介

2010年10月19日 (火)

大阪ポケモンセンターの思い出

 正式にはポケモンセンター〈オーサカ〉なのね。世界観ばっちしっすね。

Pco300

 さて、そのポケモンセンターが、11月に、大阪センタービルから大丸梅田店に引っ越すことと相成りました。
 関西ポケモンユーザーの総本山が、通学路からなくなってしまうのはちと寂しいですな。
 というわけで、ポケモンをやらない私のポケモンセンターの思い出。

 あれはポケモンセンターができたばかりのこと、確か「金銀」の発売日頃。実習授業中にふと振り返ると、学生が何人か消えている。PCはつけたままになっており、デスクトップに「ポケモンセンターは素晴らしい」と書き置きがありました。ええ、GON君、君のことです。
 また、これは「ダイヤモンド・パール」の頃ですが、限定版のDS本体を獲得するために、授業にも出ずに行列に丸一日並んでいる学生もいましたっけ。
 最近では、「ホワイト・ブラック」の遊び仲間を増やすために、昼休みにポケモンセンターへ強制的に連行され、ソフトを買わされた学生がいるとも聞いております。

 何にせよ、一つのゲームの専門ショップがこれだけ長く繁盛するというのはすごいことです。ファンの皆様は、引っ越し記念イベントに注目です。

2010年10月16日 (土)

田中圭一の「コミPo!」を断固として支持する(笑)

 田中圭一といえば、手塚治虫の絵柄でお下劣マンガを描いたことでつとに有名。
Sinbatu
その著書は帯で遺族に訴えられる有様(笑)。また、最近はtwitterで想像を絶する下ネタをつぶやき、twitter愛好者を困惑させている。

 さて、10月に入ってからというもの、当ブログへgoogle検索「田中圭一」で訪れる人が、週あたり170人にもなるという異常事態に。
 きっかけはこれ。

たけくまメモ:田中圭一制作総指揮のマンガ作成ソフト、なし崩しで情報公開へ!

 昨日正式に情報公開。

公式サイト:コミPo!
絵心ゼロでも漫画はできる! 田中圭一氏、「コミPo!」を語る

 田中圭一のもう一つの顔は、ITベンチャー企業の取締役。ついにそっち側で大仕事を成し遂げたようだ。これはすごい。手塚治虫が怒りのあまり蘇って、もう一度憤死しそうなツールである。
 しかし、珍品堂は「コミPo!」を支持する。ぜひ流行って欲しい。
 なぜなら、マンガの現状に不満があるからである。はっきり言って、絵だけで中身の薄いものが多すぎる。同人マンガでは、その傾向がもっと顕著である。
 ところが、「コミPo!」で作ると、それが逆転する。絵は同じ水準のものが誰にでも作れるので、作品にとってウリにならない。つまり、純粋に内容が面白いかどうか、の勝負になるのである。これは今までになかった土俵である。それだけに、新しい才能の登場が楽しみになってくる。
 確かに、このツールでマンガは安易に作れる。しかし、それはあくまで形だけであり、面白いマンガにするのはこれまで通り作り手の能力次第だ。将来、傑作がここから登場した場合、それは、絵だけで優位に立つ漫画家を揺らがせる存在になっていくのかもしれない。

2010年10月11日 (月)

シリーズ化希望! 「無限航路」その3

 「無限航路」をようやくクリアした。

Mugen3 RPGをプレイして、ストーリーに満足したのは久しぶりだ。スペースオペラなんて、小説ではむしろ古いくらいのジャンルなのに、なぜ今まで誰もゲームでやろうとしなかったのか。
 ゲームにおいては、ほぼオンリーワンの魅力を獲得しており、これ一発で終わるのはもったいない。ぜひ同系統のものを、今度は3DSあたりで出していただきたい。

 序盤は、わかりやすい悪役を倒す展開が繰り返されるが、それはあくまで導入部に過ぎない。中盤からは、敵国には敵国の思惑があるという中で、敵側のキャラクターも意欲的に描き込まれて深みが出てくる。また、「事象揺動宙域」に代表される、SF的な設定の数々も楽しい。

 しかし、何と言っても最大の魅力は、ストーリーの分岐である。エンディングは一つのようだが、そこに至る過程で、プレイヤーは何度か選択を迫られる。

◇以下ネタバレ全開のため注意◇

続きを読む »

2010年10月 9日 (土)

落書き王、特別編

 最終回の後には特番。よくあることです。
 今週は便乗犯が発生して、ホワイトボードが無闇ににぎやかになっておりますが、そのような状況を王が黙って見ているはずはなく…

続きを読む »

2010年10月 8日 (金)

俺は西部のならず者 「RED DEAD REDEMPTION」その1

 西部のならず者への道のりは険しい。

 「レッド・デッド・リデンプション」は、俺様が信奉するゲーム企業、ロックスターゲームズによる最新作。「グランド・セフト・オート」で見せたなんでもありのゲームが、今度は西部劇の世界で展開する。
 和製のチャラいゲームが太平洋の彼方にかすむ、重厚なオープニングを経てゲームスタート。主人公も脇役も総出でヒゲという苦み走った造形のキャラ達が、洋画でお馴染みのセリフ回しで物語をリードする。素晴らしい。
Rdr07

 しかし、しかしである。プレイヤーである俺様の腕前がへっぽこであるために、雰囲気がぶち壊しだ。
 ギャング団が牛を盗んだので、保安官とともに出撃する。そもそも物陰にうまく隠れられないので、やたらに撃たれて格好悪い。戦いをリードするどころか、保安官の後ろをよろよろついていく有様で格好悪い。ギャング団を討伐したは良いが、保安官たちが帰ってしまい、一人取り残されて道に迷っているのが格好悪い。日が暮れてさらに道がわからなくなり、馬ごと崖から落ちて死んでしまうのが、この上なく格好悪い。

 西部のならず者への道のりは、果てしなく険しい。

2010年10月 5日 (火)

借りぐらしのアリエッティ

 子供向けのふりをして前衛的なストーリーをぶちかました「ポニョ」とは違い、普通に子供向けを通しきった一本。

 良かった点は、なんといってもアニメーションの品質の高さ。
 事前には、少年が小人と出会う話かと思っていたが、そうではなく、小人が少年と出会う話だった。場面の多くが小人視点であり、詳細な動作や小道具の描写により、スケール感の違いがよく伝わってきた。音の使い方も巧み。少年は病弱なので、動作はむしろ穏やかなはずだが、小人のアリエッティから見ればゴジラのようなもの。音の違いで、その視点の違いがより鮮明になっていた。そして、これら大きさの対比は、映画館でこそ楽しめるものになっていてうまい。
 残念な点は、あまりにシンプルなストーリー。家政婦さんが一身に悪を背負わされる形になってしまっていて、なんだかかわいそう。子供向けだから複雑にしてもしょうがないんだけどね。

 宮崎駿が監督しないことで、強烈な個性は失われたが、ジブリスタッフの作画を生かし切っている。将来のジブリアニメはこうなるのか、と予感させる作品になった。

【余談その1】
 映画館で、隣に2~3歳の子供を連れた親がいた。子供はまだ言葉も満足にしゃべれない感じだったので、さすがにこの映画は無理だろ、と思った。ところが、ジブリのロゴが映るや、歓声をあげて注目。この歳にしてトトロを覚えるとは、なんという英才教育。上映中も、小人に感情移入できている様子が見てとれた。子供の感性はすごい。

【余談その2】
 道具や植物は写真のようにリアルに描けているアリエッティだが、虫だけは顔がデフォルメされていた。確かに、リアルに描いてしまうと怖すぎるだろうなあ。

【余談その3】
 スタッフロールに佐藤好春がいて驚いた。かつてジブリを飛び出して、ゲーム「ラクガキ王国」を作った人である。かねてから、DSやWiiなど、絵を描くのに適したハードが出てきているのに、「ラクガキ王国」の新作が出ないのは惜しいなあ、と思っていたのだが、いつの間にかアニメ業界に戻っていたようだ。

映像美     8
音響効果    9
荷物出し入れ 10
個人的総合 7

2010年10月 1日 (金)

落書き王、完結編

 これ以上が出るとは思えませんので(笑)、当ブログで教室の落書きを紹介するのは今回で終わりにしとうございます。

続きを読む »

最近のトラックバック

アクセスランキング