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2011年2月12日 (土)

アドベンチャーゲームの歴史を振り返る その4

 実は現在、学生に〈アドベンチャーゲーム〉と言っても「?」という反応になることが多い。〈ノベルゲーム〉と言うとようやく伝わる。今回はその〈ノベルゲーム〉の発祥を語る。

●サウンドノベル登場
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「弟切草」(92)チュンソフト
 「ドラゴンクエスト」などで開発を担当していたチュンソフトが、スーパーファミコンでは自社ブランドでの販売に乗り出す。その第一弾が新ジャンル〈サウンドノベル〉を自称する「弟切草」だった。
 個人的には、パッとしない印象だったことを覚えている。スーパーファミコンでは、ハデなアクションゲーム、豪華なRPGがたくさん出ており、今さら文字を追うゲームなんて、古くさくて地味だと思ったのだ。
 しかし、このゲームは売れた。そして本当に画期的だった。
 それまでのアドベンチャーゲームは、選択肢があるとは言っても、その目的は結局は正解ルートを探すこと。謎を解き、一回きり楽しむ前提のゲームだったのだ。
 ところが「弟切草」は、正解を探すよりも、過程のストーリーの変化を楽しむ、マルチストーリー、マルチエンディングのゲームだった。周回プレイが前提のゲームになったのだ。プレイヤーは、分岐条件を攻略し、それまでのゲームにはない大胆なストーリーの変化を楽しんだ。

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「かまいたちの夜」(94)チュンソフト
 サウンドノベル2作目の「かまいたちの夜」では、この楽しみがより練られた形で実現する。
 本来ならグッドエンドとなるはずの、事件解決ルートでは、ストーリーが短く、あっさり終わる。ところが、犯人が分からないバッドエンドルートの方が、はるかにストーリーが長く、分岐も作り込まれていて印象に残るのである。そして、周回プレイで出現する予想外の新シナリオ。
 新ジャンルの楽しみ方をレクチャーするかのような、見事な一本だった。

 サウンドノベルは、静止画と文のみという、技術的には開発が容易な内容であるために、チュンソフトの成功を受けて、他社からも多数の便乗ゲームが生まれた。しかしながら、その多くが、このジャンルの面白さを生かせない凡作に終わった。
 ところが、PCゲームの某社が、「このシステムはエロゲでいけるんじゃね?」と思ったせいで、ジャンルは意外な方向に広がり始める。

続く

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