« 2012年3月 | メイン | 2012年5月 »

2012年4月

2012年4月30日 (月)

GANTZ / PERFECT ANSWER

 原作のマンガを読んでいなくて正解。キャストやストーリーの違いに困ることなく、予想以上に楽しむことができた。

 ビジュアルが相当面白い。死者が集められるガンツの部屋が、どう見てもただのマンションの一室という不可思議さ。スーツや武器のレトロなテイスト。そして、ふざけているとしか思えない姿の宇宙人との戦い。生死がかかっている真剣味を意図的に茶化しており、ガンツゲームの主催者はかなりの悪趣味だ。
 ところが、続編「PERFECT ANSWER」では、監督が変更になったのではないか、と思うほど作風が変化する。人間のアクションを追求した映像作りになっており、特に地下鉄でのバトルなどは、邦画もついにこういうことをやり始めたか、と感心する出来。
 全体を通して見ると、マンガとの比較を抜きにしても、キャスティングに問題が多い。玄野役の二宮は、ころころと性格が変わっており、結局どんな人だったのかよくわからない。多恵役の吉高は、内気でしおらしいキャラが似合っておらず、ミスキャスト。岸本役の夏菜は存在感がありすぎて、後半絶対カギを握ると思っていたのに、生き返って活躍する機会もなくてがっかり。逆に良かったのは田口トモロヲ。原作と違うと非難囂々らしいが、小心な親父を好演していた。また、「マイマイ新子」の水沢奈子が、黒服星人の一人としてセーラー服で剣戟を演じていたのには驚いた。あの部分だけ別のB級映画だ(笑)

 それにしても、マンガが終わっていないとは言え、謎を明かさずに強引にハッピーエンドに雪崩れ込むのを、PERFECT ANSWERと開き直るとは。だが、4時間かかって「世にも奇妙な物語」の長編新作を見たと思えば、むしろ良くできた内容と言える。

奇抜性    8
アクション性 8
整合性    3
個人的総合 7

2012年4月24日 (火)

ドラマ「リーガル・ハイ」が快調なスタート

 今期も色々なドラマが始まったが、「リーガル・ハイ」がかなり面白い。

 堺雅人が演じるのは、不敗記録を誇る辣腕の弁護士。もともと、クールで知的な役柄を演じることが多い堺だけに、どんなキャラになるかは簡単に予想がつく。
 と思ったら…

Msakai
 子供じみたハイテンションな性格を縦横に演じているではないか。豪邸に執事というアホらしい背景のせいで、もはや実写版「おぼっちゃまくん」のようだ。
 ただ笑わせるだけでなく、初回の事件では、無罪を勝ち取った被告が真犯人だったかもしれない、という灰色の結末を見せており、一筋縄ではいかない展開を見せてくれそうだ。今後に期待を持たせるドラマである。

2012年4月22日 (日)

「アイデア」のビデオ・ゲーム・グラフィック特集号を買ってきた

352  誠文堂新光社のグラフィックデザイン専門誌「アイデア」。何しろ畑違いなので普段は手に取ることもないのだが、4月10日発売の「ビデオ・ゲーム・グラフィック」特集号がすごい、と色々な方面から聞こえてきた。

idea magazine公式

 で、さっそく買ってきたのだが、本当にすごかった。例えば、色々なゲームのロゴを展示したページ。大ヒットタイトルを中心に並べて済ますのかと思ったらとんでもない。誰も覚えていないようなマイナー極まりないタイトルまでしれっと並んでいるではないか。
 そして、フォント分析の記事。8×8という限られたサイズで、いかに多様なものが作られていたか、それを検証して見せたという二度とない内容だ。

中東とも中央アジアともつかない独特の不思議な世界観と、スキンヘッドでヒゲの巨漢というキャラクターで、カルト的な人気を誇った横スクロールアクション。ゲーム内容の奇異な味付けにもかかわらず、書体はシャドウも塗りも無いオーソドックスの極みと言うべき1ドット幅のもの。当時のデータイーストのゲームに見られるこうしたミスマッチ感は、多くの固定ファンを掴んだ。

 「カルノフ」というゲームを、ここまで完璧に表した評言を私は他に知らない。要約の的確さもさることながら、フォント一つから本質を掴むかのような書き方が素晴らしい。きっと、大変な力量のライターさんが書いているに違いない。

2012年4月21日 (土)

劇場版SPEC~天~

 とりあえず、続くのか続かないのかはっきりしろ

 実に不思議だ。映画にしたら急に「TRICK」に似てきたぞ。こうなったら、完結編は覚醒した仲間由紀恵と共闘だ。うむ、それがいい。
 バトルは派手になり、これまでのシリーズを見てきたファンを納得させる出来。だが、ニノマエが出るたびに「マトリックス」ばりのバレットタイムが発生するので、そこに撮影予算が全部持って行かれた感じか。話が安っぽいのにがっかりし、映画だからと言うことでとってつけたような感動セリフが浮きまくる。
 個人的には、「病を処方する」「記憶を操作する」といったスペックの底知れない不気味さが魅力だったドラマ版。劇場版では、伊藤にしろ浅野にしろ、やたら殺傷能力が高いだけのスペックなのは大いに不満だ。スペックのアイデアでは、ループ親父にMVPをあげたい(笑)
 また、劇場版単独では意味不明なので、パンフレットに過去作全てのあらすじが載っているのは親切。
Specten
 それにしても、本編がグロい割に、キャラ商品の絵がやたらかわいい。これ、「リズム天国」の人の絵じゃないのか。

エヴァ度   9
TRICK度  8
猿の惑星度 7
個人的総合 6

2012年4月16日 (月)

ダメ出しをするのがとても難しい

 仕事柄、学生の作品にダメ出しをするのだが、これが実は難しい。誉める方がよっぽど楽である。
 何しろ今の学生はダメ出しを恐れる。そしてへこむ。へこむのは自然なことであるが、そのまますねて帰ってこない場合があるので困る。就職へ導くのが仕事であるはずなのに、指導すると志望者が減る始末
 何か良い方法はないものか、と思っていたらえらいものを見つけた。

「はい。みんな課題持って来ましたか?では、机の上に出して、紙の人はそのまま破り捨てなさい。立体物の人は壊してゴミ箱へ捨てなさい。」
s-style-arts blog !!:「傷つかない技術」を体験した授業

 これは強烈。やる側からすると、クビを覚悟しないととてもできない。だがこの指導は素晴らしい。そうだ、辞めることが決まったら最後にやろうか(笑)

作品を自分で破り捨てる勇気は、制作する上で大切だと思っています。しかも一度作ったものは、もう過去のものです。同じものが必要ならまた作ればいいだけ。たぶん前回作った時間よりも早く、簡単に作れます。
s-style-arts blog !!:作品を自分で破り捨てる勇気

 上の補足記事。就職活動で、他社を落ちた作品を、後生大事に持って回っている学生が多い。それでは突破口は開けまい。ダメな作品を手直しするより、新しいものを一から作った方が、結局はいい結果が得られる。作品を捨て、新しく作る思い切りはクリエイターには必要な資質だ。

「ゴミだね」を恐れて指示を待っていると、永遠にゴミしか作れない。
・価値があると信じて自分の頭で考えたモノを作る。
・そして「ゴミだね」と言われる。
・そこでイチイチ立ち止まらずに、また自分の頭で考えて作る。
この繰り返しでしか、プロフェッショナルになれない。
傷ついたことを「ゴミだね」と言った人のせいにしているうちは、決してプロフェッショナルにはなれない。

あなたの作ったものはゴミである、あるいはプロとアマの分岐点

 タイトルが気に入らないが、言っていることは正論。ダメ出しされないように、習った通り作ろうとすると伸びない。自分で考えること、周囲のせいにしないこと。学生として守られているうちはなかなか気がつかないことかもしれない。

 さて、明日からはどのようにダメ出しをしようか。 

2012年4月15日 (日)

「ふしぎの海のナディア」01エッフェル塔の少女

 NHK教育で、「ふしぎの海のナディア」がスタートした。21年前のアニメをHDリマスターの上、全話再放送という異例の試みである。

Bd06721720

 まだ最初の2話をやっただけだが、いや~、なつかしい。何より素晴らしいのは、全編に夢がみなぎっているところ。

 実は、実際に見るのは今回が初めて。初放送の当時、私は学生だったが、録画の設備がなかったので見ることができなかった。
 ある日、所属していたマンガ研究会に出向くと、出席がえらく少ない。先輩方は、ナディアを見るために早々に帰宅していたのだった。
 どうやらとんでもなく面白いアニメらしい、ということで、私はフィルムコミックを買い求めてとりあえずストーリーだけはおさえたという次第。

 1話を見て感心したのは、ナディアの服装。お馴染みの露出の高い服は、あくまでサーカスの衣装であり、初登場時のナディアは、外出用のお嬢様服で現れる。ちゃんと世界観の中にキャラが収まっていて、魅力的だ。
 出た瞬間に変人衣装を振り回す、昨今のアニメヒロインには、大いに反省してもらいたい。

2012年4月 8日 (日)

ゲームクリエーターと詐欺師の怪しい関係 後編

※6/3訂正記事があります。ぜひご覧下さい。

 では、なぜ私は「ゲーム業界就職マニュアル」などというサイトにたどり着いたのか?
 きっかけは、この記事だった。

シナリオライター「一鷹(カズタカ)」がエロゲ製作の内情を暴露!! あまりにも生々しい内容にユーザーの動揺が広がる

 相変わらず修羅の国(エロゲ業界のこと)にはひどいディレクターがいるものだな、と思って読んでいくと、あるところで目がとまった。
 それは、一鷹のプロフィールである。内容がすごいから、ではない。その若くして華麗に過ぎる経歴に、既視感があったからだ。

 2008年頃、「ゲーム業界攻略法」という情報商材宣伝サイトがあった。

 ゲームクリエイターになるだけなら簡単です。
 そんなレベルの低い目標は、今すぐ捨ててください。
 私が望むのは、

 ◆5時間で東大卒にも勝る、あなただけの武器を見つけ出し、
 ◆2時間で日本中のゲーム会社108社もの内情を手にし、
 ◆1時間で最もあなたにふさわしい会社3社を見極めて、
 ◆8時間でその3社が仰天する衝撃企画を叩き上げ、
 ◆30分で筆記試験の問題を事前にリサーチしてしまい、
 ◆5分の面接であっけなく人事の度肝を抜ける。

 以上すべてを手にし、ゲーム業界に激震を起こすこと。
 これこそ、私があなたに望むことです。

 このような書き出しで始まるそのサイトは、著者による添削指導をうたっており、いつ見ても「受付可能人数はあと○○人です」と、限定商法にやっきになっていた。日々地道に学生を指導している私からすると、「ふざけんな」と言いたくなる内容である。
 そして、この著者というのが…

きこりの日記:ゲーム業界志望者の為のすげぇサイトを見つけたぜ!

 原一尭(はら・かずたか)。これは同一人物?
 一鷹のサイトに答えはあった。「特定商取引法に関する表記」運営責任者:○○(本名につき秘匿)。こりゃビンゴだわ
 ついでに、制作実績も見ておくか。何々、平成20年『ゲーム業界就職マニュアル』(Webサイト)一部コンテンツ作成? こうして例のサイトに到達。どうりで文体似てるわけだわ。そして、類は友を呼ぶとはまさにこのことだ。
 それにしても、「ゲーム業界攻略法」はどうなったのだろうか? ご丁寧にも報告があった。

原一尭のゲーム日誌

 この金額をどう見るか…。とりあえず私は、もっと安い遠藤雅伸や桜井政博の本を薦めておく。情報源を選ぶことも、そこから有益な何かを引き出すことも、クリエイターには重要な能力。くれぐれも安易なものにひっかからないように!

2012年4月 7日 (土)

ゲームクリエーターと詐欺師の怪しい関係 前編

 平林久和さんの、こんなツイートを目撃した。

これってゲーム業界の人にも、他の業界で働く人にも、相当失礼だろうと、以前ツイートした。ひどいでしょ。

で、申し訳ないけど、会社のスタッフの名前でメールマガジン登録したら、3通ほど平凡なことが書いてあるメールが来て、今日転送されたのが、61ページで3000円もする情報商材だった。このサイト運営者、ゲーム業界の著書もある人。来週会う。ふざけんな、やめろ、と本人に言うことにした。

 うむ、 確かにひどいな。ゲーム会社をさも理想郷のように歌って、情報商材を売ろうという魂胆がせこい。「ふざけんな、やめろ」の後日談が知りたいね。
 それから数日後。件のサイトにたどり着いてしまい、大いに驚いた。

ゲーム業界就職マニュアル

 なんでこのテの商法のサイトは死ぬほど縦に長いのかね。で、内容はさておき、主催者の名前で検索するとえらいもんが出た。

もう働いている場合じゃないんです(笑)

 こいつ、情報商材のプロ、ええい、はっきり言ってしまおう、詐欺師じゃん。百歩譲って、情報の内容が価値あるものだとしても、不労収入をうたっている奴に就職指導なんかされたくないよな
 

2012年4月 3日 (火)

SPEC ~翔~

Specsyo

 連続ドラマと、今週末に公開される映画との間をつなぐスペシャルドラマ「SPEC翔」が放送された。
 感心した。これは映画館へGOだ。

 元のドラマは謎が謎を呼ぶ展開な上、厨二がかった超能力バトルも凄まじく、はっきり言って「翔」のストーリーについていける自信は全くなかった。
 ところが今回は、今まで秘密だった主人公当麻の超能力があっさり発覚。しかもそれが「死んだ能力者を召喚できる」ときたものだから、過去の超能力者が続々と再登場。回想シーンなど全くなかったにもかかわらず、ここまでのことをだいたい思い出すことができた。これはうまいわ。芸のない総集編なんかよりずっといい。
 そして例によって、回収した分だけ、新たな謎をバラまいて映画へ続く。いやはや。

 それにしても、再登場なのに以前より大活躍しているサトリの真野恵里菜は、いい役をもらったもんだ。

2012年4月 1日 (日)

「新・光神話パルテナの鏡」に大苦戦

Kidi 「新・光神話パルテナの鏡」を購入してプレイ中。3DS本体発売前から、完成を楽しみにしていた期待の一本だ。

 ゲームは至ってシンプルなシューティングであり、特に、空中ステージは、「ギャラクシアン3」か「スターブレード」かといった趣があって懐かしい。絵柄だけ見ると、本格ファンタジー調だが、ゲーム中常に流れているピットと女神との会話は、かなりおちゃらけていてコミカルだ。
 また、収集要素がとんでもないボリュームで、ギャラリーやら武器やら奇跡やらを集め始めるときりがなく、同名の武器でも追加性能にいちいち違いがあったりして一筋縄ではいかない。

 そんなわけで、シューティングとしては異例の、長くじっくり楽しめる仕上がりなのだが、個人的に大変困ったことが。もともとゲームがうまい方ではないのに加え、操作方法が右手でペンを持たざるを得ないシステムになっているため、左利きの私には非常につらいのである。事実、難易度下げっぱなしでも負け続けており、はたしてエンディングが見られる日は来るのやら…

※モンハンの拡張スライドパッドを導入すると、左でペンを持てるらしい。しかし、そのためだけにモンハンを買うわけにもいかず、何よりせっかくの専用スタンドにバランス良くのらない!

最近のトラックバック

アクセスランキング