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2013年5月

2013年5月30日 (木)

ゲーム企画の基礎

 同僚のデザイナーの先生。新しいツールをキャッチアップして使いこなしており、3DCGを楽しんでいる様子なのですが、最近言動が変わってきました。
 「学生に新しいツールを教えたくない」とおっしゃるのです。なぜかと訊くと、基礎ができていないから、とのこと。デザインが上達するためには、デッサンや資料集めといった基礎の学習がまず必要であり、それが不十分なうちにツールの便利さ・面白さに振り回されてしまうと、きちんとした作品にならず、就職の足しにならないのだとか。的確なモデリングもできないのに、スカルプトなんか触っても無駄だ、と言ってました。

 その話を聞いて思ったのが、じゃあ企画の基礎は一体なんだろう、と。
 やはり、コンセプトとゲーム概要ではないでしょうか。
 どこかで教わった美辞麗句を連ねても。ツールで美しく画像を作っても。面白さの方針たるコンセプトがあいまいでは、その企画は力を持ちません。
 また、細かいシステムや設定を書き連ねても、先に概要がはっきり提示されなければ、どんなゲームか伝わりません。
 こうしてみると、企画の善し悪しは、その出発点でかなり決まってしまうものなのですね。後で周囲を飾り付けても、だめなものはだめなのです。
 デザインと同様、基礎を反復練習して磨くことが大事と再確認しました。

2013年5月29日 (水)

近況とか雑記とか

●アナログゲーム始めました
 春休みに、卒業生に誘われてアナログゲームのクラブに入りました。ゲーム企業の面々が、大学のアナログゲームサークルのメンバーにこてんぱんにされるという、妙なクラブですが(笑) 夏休みになったらまた参加したいです。

●パズドラ始めました
 エヴァンゲリオンコラボが始まりましたが、3回ガチャを引いて、13号機→アスカ→レイ。もう私のパズドラ運は使い果たしました。

●「ドラゴンズクラウン」予約完了

4Gamer.net:ヴァニラウェアは命がけでゲームを作る会社――クリエイター神谷盛治氏・ロングインタビュー

 ユーザーにとっては嬉しいのですが、背水の陣かっこいい、とか言ってられるのは部外者だからこそ。これ、スタッフにとってはいつ解散するか分からない職場ですよね。まあ広報を兼ねた記事なので、リップサービスもあるのかもしれませんが、この会社に一番必要なのは優れた経理担当ではないでしょうか。

●レベルファイブのゲームが半額

レベルファイブ公式

 設立15年を記念して、ダウンロード版ソフトが全品半額。(5/29~6/11)
 何周年記念、を冠した商品が発売されることはよくありますが、いまいち魅力的な商品でないことが多いので、今回のレベルファイブのキャンペーンは大歓迎です。他社もやってくれないかなあ。
 私は、GUILDシリーズからいくつか買うつもりです。1本400円となると、スマホのアプリとかわらないので大変お得感があります。

2013年5月26日 (日)

シュガー・ラッシュ その2

 内容はかわいらしいが、憎らしいほどの計算で出来ている。シナリオ初学者への教材に最適。

●導入部
 世界観と主人公まわりを簡潔に説明する。
 ラルフが自ら語る形になっているが、これが不自然な解説セリフにならないように、悪役たちの集会という場を設けたのがうまい。
 後に重要な意味を持つ〈ターボ〉という言葉。これをザンギエフが言ったために、「スピードアップした続編のことか」と思ってしまうゲーマーが続出。意図的なミスリードだろうか。

●展開部
 ヴァネロペをレースに出場させるために、様々な障害を乗り越えていく。その場その場の出来事に観客は引きつけられるが、その隙に、クライマックスのための伏線を着々と仕込んでいる。ストーリーがシンプルなせいで、その手際が一層鮮やかに見える。ネタバレになるので一つだけ例を挙げる。一見回り道に思える「ヒーローズ・デューティー」での冒険が、サイ・バグの性質を知るための情報になっている。

●結末部
 ディズニーなので、ハッピーエンドだろう、という予想はついている。重要なのはそこへたどり着く方法。
 良い物語には原則がある。「物語で発生した問題は、物語内のルールに則って解決すべし」だ。シュガー・ラッシュでは、ピンチからの逆転を成し遂げるために、何かが突然出てくるというようなことはなく、すべては展開部で見せてあった。見過ごしていた伏線に気付く快感。ハッピーエンドなんだけど、意外。お見事である。

●子供を連れたお父さん達へ
 意外と言えば、現実世界というか、人間の世界がストーリーにほとんど関わらないのが意外だった。
 「ゲーム版トイ・ストーリー」などと評される本作だが、人間とおもちゃの関係性に重きを置く「トイ・ストーリー」と異なり、「シュガー・ラッシュ」のゲームキャラたちは、自分たちだけで暮らしていて、人間とコミュニケーションをとらない。
 これを物足りない、と見る人もいるかもしれないが、私は、子供向け作品にありがちな説教臭さがなくて良いと思った。
 いや、そもそもやりたい仕事に就けていないラルフが主役なのだから、実はメインターゲットはお父さん達なのかもしれない。

●タイアップまでうますぎ
 吹き替えでは、ラルフを演じた山ちゃんがうまいのは当然だが、ヴァネロペが良すぎて驚いた。諸星すみれってまだ中学生なのか。末恐ろしいな。
 一方、お笑い芸人が声優として多数参加しているのだが、本当にどうでもいい役に回っており、観客を困らせない。
 そしてさらに、主題歌をAKBが担当しているのだが、これがまた印象に残らない使われ方で、タイアップの巧みさに黒いものすら感じる。
 技量のないゲストのせいで、台無しになっている映画は後を絶たない。ぜひ「シュガー・ラッシュ」を手本にして欲しい。

ストーリー構成 10
客層の広さ  9
人材の構成  10
個人的総合  10

2013年5月25日 (土)

浪漫あふれる空中遊園地 「BIOSHOCK INFINITE」その3

 突然のクリア。
 いや~、「アンチャーテッド」シリーズでも思ったけど、洋ゲーにはラスボス戦という様式美がないな。
 も一つ予想外だったのが、FPSだと思ってプレイしたのに、ストーリーの方に断然比重が置かれていたこと。しかしさすがは「バイオショック」。だったら映画でやれ、などとは全く思わない。ゲームというメディアならではのストーリー表現が追求されていて感心した。
 以下は、エンディングを含む考察。

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2013年5月19日 (日)

記憶の封印を解く快著! 「愛しのインチキガチャガチャ大全 コスモスのすべて」

 私たちは、子供の頃欲しかったモノの記憶は、そう簡単に忘れない。怪獣消しゴム、キン消し、ガンプラ、ビックリマンシール、ゲームウォッチ、ファミコンソフト。おもちゃコレクターがテレビに出ていると、大人になってよくもまあ、と呆れるふりをしつつ、心のどこかに羨望の念がわき起こるのを止めることが出来ない。

Cosmos だが、子供の頃欲しくなかったモノの記憶は、そうではない。いらないのであっさり捨てられ、だれも思い出して懐かしんだりはしない。
 ところが、「愛しのインチキガチャガチャ大全」に載っているのは、まさにそういうモノばかり。ガチャガチャに混ざっていたハズレ景品やがっかり景品。そんなものを作っている会社に全く興味もなかったが、わずか11年で姿を消していたとは。

 読んでびっくり。なんと、私はかなりの商品を知っているではないか。思えば、当時のガチャガチャは、ちゃんと欲しいものが出ることの方が少なく、ほとんどは謎のハズレ景品だったのだ。なかったことにされていた記憶の封印が解かれ、一喜一憂(いや憂の方が断然多いのだが)の子供時代が蘇った。

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2013年5月17日 (金)

「進撃の巨人」06 少女が見た世界

 ほんまようやるわ。
 エレンはどうなった、とやきもきさせたまま、ミカサの過去を描いてみせた第6話。アクションが少なめだったのに、ちゃんと見応えがあって面白い。主人公達に自ら手を汚した過去がある、なんてアニメは最近少ないよな、という感想があったが同感である。これでようやく、エンディング映像の意味がつながった。

Singeki06
 実は、今回驚いたのはそのエンディング。作画兵団が増員されたのか、スタッフ名が画面を覆いつくさんばかりになっている。しかも、その中に教え子の名前があると知って二度びっくり。 こんな話題作ならさぞやりがいもあるだろう。

 ところで、ここ数日、当ブログに「RGBアドベンチャー」を検索して訪れる人が急増している。何年も前の、無名の打ち切りアニメが、なぜ今頃検索されているのだろうか。
 調べてみたところ、どうやらこれも「進撃の巨人」ブームの余波らしいと分かった。

異例のアニメーター募集に、未完成バージョンの放映……アニメ版『進撃の巨人』は大丈夫か

失礼にもほどがある。進撃に対して、こんなクズアニメ群を引き合いに出すとは。ヤシガニ事件の「ロスト・ユニバース」、うおっまぶしっの「MUSASHI」と違って、「RGBアドベンチャー」はひっそり消えたため、何のことかわからず検索した読者が多数出たということなのだろう。
 多少なりともそういう人の役に立ったのなら書いたかいもあるというものだ。

2013年5月 6日 (月)

「進撃の巨人」05 初陣

 完璧だ。これぞTVアニメの最高峰というデキ。
 よし行くぞ、と飛び出した新兵たち。立体機動のアクションも爽快に決まった直後に待ち受ける絶望。マンガと比較しても、動く分インパクトが増している。冒頭で、超大型巨人との立ち回りを見ているので、これはいけるかも、と思っていた視聴者の希望を粉々に打ち砕いた。
 ネット上では、来週からどうなるのか、と阿鼻叫喚の騒ぎになっているのが、実にうらやましい。マンガを読んで続きはわかっているのだが、記憶を消して祭りに加わりたいくらいだ。実際、知らないふりして参加しているマンガ既読組もだいぶいそうだけど(笑)
 本屋では、最新刊が売り切れており、フィギュア付きが辛うじて残っている状況。待ちきれず本屋に走った新規組のせいか。これは完全にブームが再燃した。今後も要注目だ。

Singeki05
 画像は、心優しい巨人と語らうアルミン。(大嘘)

2013年5月 5日 (日)

浪漫あふれる空中遊園地 「BIOSHOCK INFINITE」その2

 このゲームは一人称視点を採用している。それ自体は珍しいことではないが、ストーリーの進行に関しても一人称に徹底してこだわっているのが特徴だ。他の作品であれば三人称や回想シーンで済ませてしまうような部分も、「BIOSHOCK」は〈今、ここで〉見るものに置き換える。そのことで、ストーリーへの没入感が持続するのだろう。

●キネトスコープとボックスフォン
 空中都市コロンビアは、平和なところかと思ったら一転、主人公ブッカーは追われる身になる。
 初めて訪れる町なので、どんなところなのかさっぱりわからない。凡庸なゲームだとここで長々と背景を語り始めるが、本作では街角のあちこちにあるキネトスコープを覗くと、白黒映画で断片的に説明してくれる。観光地という設定がうまく生きている。見ずに通過することも自由だ。
 また、物語の鍵を握る重要な人物にまだ会っていない段階で、これらの人物について知りたい場合。ボックスフォンと呼ばれる録音機がそこかしこに落ちているので、拾ってメッセージを聞くことで人物と背景を知ることが出来る。今だったらiPodくらいのものになるのだろうが、1910年代のテクノロジーなのでレコードプレーヤーまがいの機械だ。
Bioshocki02
ボックスフォンの優れているところは、聞きながらゲームを進めることができる点だ。しょうもないメッセージを開くたびに手を止めさせられるどこかのゲームとは大違いだ。

(以下に多少のネタバレを含むので注意)

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2013年5月 2日 (木)

シュガー・ラッシュ その1

 そろそろ上映も終わりそうなこの時期に、ようやく観てきた。
 よくできた映画だ。何の予備知識もないお子様が観て大丈夫なのはもちろんだが、レトロゲームの知識があるオッサンどもにはたまらんマニア映画でもある。以下は、映画を楽しむのに何の必要もない無駄なゲーム知識の披露。

「パックマン」
 悪役の集うセラピーの場で、モンスターが登場。クッパの火炎におびえて逃走モードになるのがおかしい。あの音を聞くと、一瞬で昔に戻る気がする。
 それにしても、なぜオレンジが選ばれたのだろうか。パックマンの敵と言えば、まっすぐ追ってくる赤モンスターがリーダーだと言うのに!
Pacman

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2013年5月 1日 (水)

浪漫あふれる空中遊園地 「BIOSHOCK INFINITE」その1

 私はFPSが苦手だ。いくつかのゲームをプレイしたことはあるが、ついぞクリアした記憶がない。TPSなら多少はプレイできるが、「アンチャーテッド」シリーズでさえ、弾がなかなか当たらず殴りに頼る有様。
 そんな私が無謀にも「BIOSHOCK INFINITE」を購入したのは、空中都市のビジュアルがあまりにも魅力的だったからである。過去の「BIOSHOCK」をプレイしたことはなく、これがシリーズ初挑戦となる。

Bioshocki01
 起動した瞬間に、大当たりの予感。タイトル画面では、レトロな町で人々がくつろいでおり、ラジオの音質でうらぶれた曲がかかる。撃ちまくるゲームとはとても思えない。これなら私でもプレイできるかもしれない。期待を胸に、ゲームスタートだ。

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