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2013年7月

2013年7月31日 (水)

古き良き最新作 「Dragon's Crown」その1

 予約してあったから手に入ったが、地元の店では発売日の夜には売り切れ。プロモーションが良かったのか、大売れである。リンク先の「忍之閻魔帳」「島国大和のド畜生」「姫子さんのゲーム天守閣」、これらは普段そんなにたくさんゲームを紹介しないブログだが、いずれもがプレイ感想をアップしており、当ブログの周辺だけで言えば超大ヒットである。

 やってみて驚く。なんと古風な!
 そもそも、2013年にもなって2Dのベルトフロア型アクションというのが古い。だが、これは事前に分かっていたこと。それ以外もことごとく古かった。
 まず、朗読調のナレーション。明らかに翻訳もののゲームブックの口調であり、テーブルトークでD&Dに親しみ、「火吹山の魔法使い」を愛読した世代にはたまらない名調子だ。
 そして、トレジャーハンティング要素。お宝ザクザク、鑑定すれば山のような付加効果が見つかるというバランスは、「Wizardry」や「Diablo」でお馴染みのもの。最近のゲームの〈素材〉を収集して強化や合成をするシステムの方が洗練されてはいるが、こちらは昔ながらの偶然が織りなすロマンがあるのだ。

Dracro01
 さて、ゲームは昔のRPGさながらにキャラメイクから始まる。アルファベットしか使えない硬派さにうなり、種族選択をするといちいち返事する声に感心し、とりあえずソーサレスを一人作った。上級者向け、と書いてあったが、序盤くらいはなんとかなるだろう。

 …なんとかならなかった。まさか、最初のボスのハーピーに全機殺されるとは。
 そんなわけで、中級者向けのアマゾネスでキャラを作り直して、再挑戦。今度は順調に進めることができている。オンライン協力プレイをするためには、しばらくキャラを育てねばならないらしい。夏休みを利用してがんばろう。

2013年7月30日 (火)

移植の職人芸二態

 「ドラゴンズクラウン」を買ったが、やっぱりすごい。ゲーム業界のロストテクノロジーの塊、あるいは失われた古代の秘術である。
 たまたまそういうタイミングだったのか、最近、ゲーム業界に息づく職人芸の話題がいくつか聞こえてきたのでメモしておく。

ZONE OF THE ENDERS HD EDITION -はいだらクオリティへの道-

 作秋発売した「Z.O.E HD」。海外の開発会社によるHD移植がイマイチで、全国のアヌビスファンを失望させた。そこで、先日発売のベスト盤では、異例の動作改善パッチが適用された。
 パッチというと、一般的にはちょっと直しました、というイメージだが、恐ろしいことに、描画エンジンから作り直されている。これを担当したのが大阪の技術者集団、ヘキサドライブ。今回の事件で大いに名前を売ったこととは思うが、今後の仕事が移植ばかりにならないか心配である。

「3D ギャラクシーフォースII」インタビュー

 移植と言えば、M2のインタビューははずせない。セガのゲームを3DSの立体視に対応させた復刻で、1本800円というやっすい仕事だが、毎回のように信じられないこだわりで度肝を抜いてくれる。
 ダウンロードタイトルなのでほとんど情報がないが、このシリーズ、いったいどれくらい売れているのだろうか。

 最新技術を派手にうたった新タイトルもいいが、たまにはこのような職人技に感嘆しつつゲームを味わうのも悪くない。

2013年7月27日 (土)

「ファイアーエムブレム 覚醒」で娘の指摘に弁明

 今さらながら、「ファイアーエムブレム 覚醒」をプレイしている。
 以前、「暁の女神」では、一ステージが長いうえに難度も高く、途中で挫折していた。
 ところが、「覚醒」の快適なこと。ただでさえ3DSで気楽に始められる上に、ステージが短くてテンポが良い。最短でクリアを目指すとそこそこの難度になるが、外伝や遭遇戦といった余分のステージに寄り道しているとキャラが育って難度も下がってくる仕組み。実にいい塩梅である。

 さて、「覚醒」には、好感度システムがあり、結婚すると子供ができる。
 過去作「聖戦の系譜」では、第二部として子供世代の物語が描かれたが、「覚醒」はもっとすごい。できた子供が未来から飛んできて親世代のチームに加わるのだ。なんという無茶苦茶なアイデア。設定は親子でも見た目は兄弟みたいなものになる。

 私が作った主役(?)キャラは、竜人のノノと結婚した。すると、娘から手厳しい一言が…
Fekakusei

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2013年7月20日 (土)

インデックスの事業譲渡でアトラスが投げ売り

はちま起稿:インデックスが事業譲渡へ。

 先日、民事再生となったインデックスが、いよいよ事業譲渡へと動き出した。負債を返すための投げ売りである。アトラス以外も含むが、その額は150億規模とのこと。
 だが、会社の値段なんて考えたこともないので、これが高いのか安いのかどうにもピンとこない。そこで、似たような事例を調べて比較してみた。

●モノリスソフトの場合
 任天堂がバンダイナムコからここを買収した時の金額は3億

●K2の場合
 カプコンがここを子会社化した時の買収額は6億

●THQの場合
 THQは北米の大手メーカー。倒産し、今年1月に資産売却が行われた。ビッグタイトルをいくつも抱えるこの会社の競売の総額は65億(200万ドル)。

 以上より結論。インデックス高すぎ。アトラスの譲渡先もなかなか見つからないんじゃないだろうか。こういうのは売れないとなったら、値下げされるのかもしれないけれど。 

2013年7月16日 (火)

「THE LAST OF US」に心が折れる その4

 何度も心折れつつも、ついに生還。エンディングを噛みしめるように味わう。いいゲームだった。

 終盤のステージをプレイしている間、しみじみとした寂寥感が襲ってきた。そもそも、エリーを送り届ける、というのがジョエルの旅の目的だった。様々な体験を経て、二人の間には信頼が芽生える。しかし、目的地が近づけば、別れもまたすぐそこだ。幼いエリーが寂しさに耐えるのと同様、ジョエルもまた寂しさに耐えている。こんな感情をゲームから受け取ったのは初めてである。
Lou04

(以下に結末を含むネタバレがあるので注意!)

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2013年7月15日 (月)

「THE LAST OF US」に心が折れる その3

Lou03
 このゲームは18歳未満購入禁止、いわゆるZ指定である。残虐表現がその理由である。しかし、あまりに感情移入度の高い物語のせいか、化け物を殺すゲームに慣れすぎたせいか、プレイ中はさほど残虐性を感じなかった。
 ところが、何度か「うわっ」となった場面がある。以下は、全く個人的な判断による「The Last of Us」残虐シーンベスト3。

第3位 「殺してくれ」
 序盤の廃ビルで、マスクが壊れてしまった遭難者から、殺してくれと頼まれる。撃てば当然死ぬ。非情な世界観をよく伝えている。
 実はこのイベント、ゲーム中初めて銃を撃つシーンであり、チュートリアルを兼ねているのだ。歴史に残る残酷チュートリアルだ。

第2位 エリー
 ジョエルが感染者に襲われて死ぬゲームオーバー画面は、何十回となく見ているので慣れた。(←へたくそ)
 ところが、エリーのゲームオーバー画面のむごたらしいことと言ったら! 出血具合にも色々あって、夢に見そうである。

第1位 兎
 冬ステージ冒頭、エリーが食料確保のため兎を狩るというデモ映像。矢が刺さって生気を失う死に様のリアルさに悶絶。本当にただの兎が、主要キャラや化け物をおさえて堂々の1位を獲得した。かわいそうすぎて心が折れる。

2013年7月 7日 (日)

「進撃の巨人」13.5 あの日から

 1クール終わったので、中休みとなる総集編回。その割にはツッコミどころが多すぎる。

●巨人総集編
 ストーリーの重要な所をかいつまんで見せるのが、一般的な総集編。ところがこれはそうなっていない。
 超巨大巨人、鎧の巨人、エレンの巨人。これらの活躍シーンを凝縮して見せ、人間側のドラマはあっさり飛ばした。タイトル通り、この物語は巨人が主役なのだ、と主張するかのようなまとめ方だった。

●作画修正
 前回13話で、一部の作画が間に合っておらず、不自然な映像になっていることが指摘されていたが、今回で修正されており追加カットまで出来ていた。「ブルーレイでは良くなっているから買ってね」と言わんばかりのプロモーションぶりだ。

●スタッフロール
 総集編なので、これまでのスタッフが全部流れる、というのは分かる。だがちょっとくらい編集したらどうなのか。1話からのスタッフをベタにつないだだけらしく、エレンの声優名なんか都合13回流れているぞ。

●次回予告
 これは楽しみ。背景のミカサ(修羅モード)がすべて持っていった。リヴァイさん、逃げて~!
Singeki13

「…あのチビは調子に乗りすぎた…
 いつか私が然るべき報いを…」

2013年7月 6日 (土)

耳をすませば

 テレビで放送していたので久しぶりに見た。

 エヴァンゲリオンと同じ95年の作ということにまず驚く。家が古くさかったり、携帯電話がなかったり、何かと昔の感じがする「耳をすませば」に対し、現実を描くつもりがないエヴァはほとんど古びない。

 「耳をすませば」は、若く瑞々しい恋愛を眺めて悶える作品である。ハッピーエンドの物語は、いい意味でご都合主義であり、圧倒的にリアルなビジュアルとの釣り合いがとれていない。一方で、この物語の「創作」に対する見方は驚くほど正しく、あまりに的確なアドバイスに「このジジイ、ただもんじゃねえ」と何度も感心させられる。以下は、雫の小説に学ぶ正しい創作作法

①創作には期限が必要
 聖司がインターンシップ(笑)に出かけている2ヶ月の間に、雫は小説を書く決意をする。締め切りを設定せず、だらだら作っているものは大抵完成しない。その意味でも、この決意は有効である。

②創作には取材が必要
 雫は、図書館で調べものをしながら、物語を紡いでゆく。お父さんには、「雫が物語以外のものを読むなんて珍しい」と驚かれる。
 小説家志望者には、何も調べずに書く者や、安易にラノベをなぞる者が後を絶たない。それに比べると、鉱物図鑑や西洋史を調べて世界観を構築した雫は、まるでプロの作家のように圧倒的に正しい。

③創作にはスピードが必要
 出来上がった物語を、おじいさんが「大長編だ」と言いながら受け取る場面。原稿用紙の束を見るに、100枚以上はありそうである。読んでいる間に日が暮れたところを見ると、文庫一冊分くらいはあったのかもしれない。一般に、プロの作家が仕事を依頼される場合、文庫一冊につき、1~2ヶ月の期間が与えられるそうである。それとほぼ同等なので、かなりリアリティのある速度と分量ということになる。

④創作には客観性が必要
 雫は、自信を持って小説を完成させたのではなく、作品の欠点や、勉強不足を嘆いた。おじいさんに「あなたは素敵です」とフォローされて、いい話になるわけだが、感心すべきは、雫の自作に対する客観的な評価である。作品のレベルを向上するためには、何より必要な資質と言える。

 以上より、雫の創作作法は完璧であり、これにおじいさんのアドバイスが加われば、将来「猫の恩返し」を書いてヒットさせるのも当然のことと言える。

映像のインパクト  8
歌のインパクト    9
父の声のインパクト 10
個人的総合 8

おまけ:恐るべきストーカー男『耳をすませば』の天沢聖司に見る恋愛の駆け引き

2013年7月 2日 (火)

今も昔も

 2~3年前から、授業で実際にゲームを見せると、「実況ですか」と言われる。
暇つぶしで見るようなくだらない動画サイトと一緒にされては困る。たとえゲームでもれっきとした授業です!

 もっと昔はというと、授業の感想に「すばらしいトリビアですね!」というのがあった。誉めているつもりかもしれないが、それってムダ知識ってことでは…

 色々ありますがめげないで今も教壇に立ってます。

2013年7月 1日 (月)

言の葉の庭

 新海誠監督作品、「言の葉の庭」を一行でまとめるとこうなる。

 まだ能力を発揮していない天沢と、夢やぶれた雫の物語

 「耳をすませば」では、天沢は留学を実現するほどの才能の持ち主であり、ヴァイオリン職人の夢に向かって真っ直ぐ突き進む。それに刺激され、雫もまた自分の夢を形にするべく、物語を書く。二人の若者の恋愛は成就し、将来は希望でいっぱいである。
 ところが、「言の葉の庭」はどうか。孝雄は靴職人を目指している、とはいっても、これから専門学校に入る身で、能力があるのかどうかもわからない高校生。一方の雪野は、職場を追い出されようとしている夢のない27歳。そんな二人を雨の新宿御苑が優しく包む、それが美しいのだ、とこの作品は主張する。
 「耳をすませば」と比べると、なんというこじらせた感覚だろうか。だが、そのひねくれっぷりこそが新海誠の真骨頂。前作「星を追う子ども」は、ジブリの後を周回遅れでついていくようなビジュアルで釈然としなかったが、「言の葉の庭」は、鮮やかにジブリに喧嘩を売っている。これこそファンが待ち望んでいたものだ。
 本編46分と短く、ブルーレイもすでに売られているが、湿気や涼しさまでが伝わってくる雨の映像を堪能できたので、映画館で観る価値はそれなりにあった。おまけに、「風立ちぬ」の予告編も見られたのだし。ほう、今度は成長したトンボの物語か。

背景映像美 10
物語陳腐度 8
懐メロ度   7
個人的総合 8

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