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2013年9月

2013年9月29日 (日)

「進撃の巨人」25 壁

 半年にわたる放送も、ついに最終回。面白かった!
 しかし、ストーリー的にはまだ途中。この続きが作られるためには、原作のマンガがある程度の評価を保ちつつ結末を迎える必要がある。アニメ版の続きをぜひ見たいので、諌山先生には、大儲けに浮かれつつも結末をビシッと描いてほしい。

 実は今回、一番感心したのはミカサの移動シーン。アニメスタッフも立体機動に慣れてきたのか、振り子運動による加減速までが感じられる背景の動きになっていた。この手練れの技を、ぜひ続編でも生かしてほしい。

 誉めたところで、以下はどうでもいい突っ込み。

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2013年9月26日 (木)

TGS2013試遊リポート -YAIBA Ninja Gaiden Z-

 通りがかりに試遊台を眺めることができる一般ゲームと違い、Z指定ゲームは壁で遮られ隠されている。隠されると見たくなるのは人情というもので、しっかり並んでプレイしてしまった。

Yaiba いい感じに振り切れているゲームだ。
 Z指定というと、残虐表現をリアルに追求したタイプのものもあるが、これはそうじゃない。わずか15分のプレイだけでも、おびただしい血しぶき、人体破壊、フリークス、下ネタ、なんでもあり。行き過ぎた表現にバカ笑いするタイプの悪趣味ゲームであり、NINJA GAIDENシリーズのようなストイックでシリアスなアクションゲームとは全く様相が異なる。
 製作スタッフは、「デッドライジング」の稲船敬二、「NINJA GAIDEN」のチームニンジャ、そして海外のデベロッパーの奇跡の(?)コラボレーション。ぱっと見、須田剛一が関わってそうなゲームだが、そんなことはなかったぜ!
 ザコゾンビをなぎ倒して画面が真っ赤に染まる様は、スムーズな操作感と相まってかなりの快感。忍者らしく、壁走りやくの字飛びなどのアクションもあるが、そういうテクニカルな部分はほぼ自動化されていて、ゾンビを倒しまくるだけに集中させてくれる割り切った作りになっている。「モータルコンバット」や「ロリポップチェーンソー」を抵抗なく遊べる層であれば、文句なしに買い。
 最後に一つだけ文句。ものを拾うボタンと、敵を掴むボタンが同じのため、アイテムを拾おうとしてゾンビを掴んでしまう場面が多かった。これはなんとかならないものか。

2013年9月25日 (水)

TGS2013試遊リポート -KNACK-

 今回の東京ゲームショウで最も注目を集めたのは、言うまでもなくPS4。開場後、一時間もかからずに満員! 各ゲームの試遊も受付中止! 「vitaならまだあいてますよ」と、係員に誘導されてみると、なんとそこに「KNACK」があった。僥倖である。

Ps4knacktgsscreen2 「KNACK」は、PS4本体の開発にも関わったマーク・サーニーによるローンチタイトル。言うなれば、PS4あってのナックであり、ナックあってのPS4なのである。その証拠に、PS4の初回販売分には、本作が同梱されている。
 そんなゲームが、なぜvitaコーナーにあったのかというと、vitaを使ってPS4のリモートプレイを体験しよう、という主旨らしい。コントローラーこそ触れなかったが、思いがけずPS4ゲームをプレイすることができ、ラッキーだった。

 ゲーム内容は、ガレキを集めたりバラしたりして、巨大にも小さくもなれるナックを操作するアクション。良くできているが、売れませんわこれ。「トイ・ストーリー」のような子供向け洋画の絵柄で、どうにも日本では受けそうにない。「パペッティア」が売れないこの世界線を恨むしかない。何を見てるんだ、日本のゲーマーどもは。

2013年9月23日 (月)

TGS2013試遊リポート -BEYOND: Two Souls-

Bts00 「BEYOND: Two Souls」は、仏Quantic Dream社によるPS3用の新作。すでに予約済みなのだが、その実態をいち早く知りたいので試遊台に並んだ。

 評価の別れそうなゲームだ。
 同社の前作、「HEAVY RAIN」も、ゲームらしからぬ題材、変則的な操作方法で、馴染めないユーザーがかなりいたと予想される。「BEYOND」は、さらにユーザーをふるいにかける。「HEAVY RAIN」が面白かったからこのゲームを買おう、という人でさえも本作には「微妙」と表情を曇らせるかもしれない。

 その理由は、さらに先鋭化したゲームシステム。
 主人公のジョディは左スティックで移動し、合間で指示されたアクションを淀みなく実行する必要がある。このとき、「Heavy Rain」では、アクションのための操作が画面に浮かんだ。写実的な場面の中に、「↑」やら「×」やらが浮遊するインターフェースは、時としてシュールなおかしみを生んでいた。
 「BEYOND」では、ストーリーの妨げになるこのような夾雑物を極限まで排除。次の操作はかなりの程度、自分で判断しなければならない。難しくはないのだが、明確な指示がないので不安である。
 さらに、霊体のエイデンを使う場面では、操作はさらに独特になる。FPS的な操作で空中を漂うのだが、何しろ霊なので、壁も天井も抜けてしまう。目的を見失うことが非常に多かった。また、ロックオンと二つのスティックを駆使したアクションも癖がある。

 以上は、ゲームショー用に編集されたバージョンでの感想なので、きちんとオープニングから遊べば、慣れによって気にならない可能性は十分にあることを留意いただきたい。
 驚いたことに、試遊して貰ったチラシは、夜光塗料が仕込まれており、暗闇では異なる印象を見せてくれるので、手に入れた人はぜひ試してみてほしい。

2013年9月19日 (木)

任天堂の先代社長、山内溥が逝去

 ゲーム業界きっての名物社長として、ゲームファンから慕われ、時に畏れられた山内溥が亡くなった。享年85歳。
 会社こそ退いたものの、力強い姿がいつまでも印象に残っており、勝手ながら当分亡くなることはないだろう、と思い込んでいたので驚いた。おそらく、その足跡をまとめるような追悼記事があちこちで書かれることだろうが、私としてはそんなお行儀のよいまとめより、いつも鮮烈だった強気の啖呵を聞きたい。というわけで、スーパーファミコンの頃の山内社長の言葉を引いておく。

もちろん、任天堂一極集中ですよ。任天堂の圧倒的シェアのもとに、一極集中ですよ。それを独占禁止法違反と言うたって、これは当たりません。どこをもって違反と言われるのか。
「新・電子立国4」より

 カリスマと言われる人物には、常人には見えないビジョンが見えている。山内社長はまさしくそういう人であり、ゲームファンを驚かせ、喜ばせてきた。私自身、任天堂のゲーム機がなかったら、ゲームの仕事を目指すこともなかった。冥福を祈るとともに、感謝を捧げたい。

2013年9月18日 (水)

PS Vita TVをどう使うか

 今年は東京ゲームショウへ行くことになった。先日発表されたPS4と、その対応ソフトが大いに注目を集めることだろう。

 だが個人的にはそれ以上に気になるハードがある。PS Vita TVだ。Psvitatv
 史上最少の据置機、というインパクトは大。この本体をTVにつないで、Vita用のゲームを楽しむことができる。タッチパネル等がないため、遊べないゲームがあるのは惜しいが、大画面に映せるメリットはかなりのもの。PS4を持っていれば、別のTVでリモートプレイができる、という訳がわからない使い道もある。
 知る人ぞ知るハードで終わりそうな気配が濃厚だが、誰もがPS4のような超高性能機を買う必要はなく、このようなそこそこのゲーム機で気軽に遊ぶ、という路線も今後はアリなのではないか。何しろ1万円を切る価格設定で、近年のゲーム業界には珍しく、懐に優しいのも魅力だ。
 私は、私にとって最高のRPGの新作、「俺の屍を越えて行け2」専用機としていずれ買おうと思う。20年遊べるゲームを目指すらしいので、それだけでも充分だろう(笑)

2013年9月14日 (土)

「逆転裁判4」の気になるネーミング

Gyakusai4_2 「逆転裁判4」を今さらプレイしている。

 最新作の5がなかなか好評のようなので、ぜひプレイしたいのだが、3までしかやってないことを思い出し、急遽買ってきたという次第。

 「4」では、キャラクターが一新。成歩堂に代わって王泥喜弁護士が主役となるのだが、当然検事側も新しくなっている。
 その牙琉検事だが、二丁拳銃で化け物を倒しかねないイケメンなのはさておき、検事のかたわらバンド活動で大人気という設定。そのバンド名がガリューウェーブだ。

 「逆転裁判」シリーズは、ネーミングに定評がある。成歩堂やトノサマンなど、ダジャレっぽいものが多いのだが、「4」でもその作風は健在で、キタキタキタやナミナミナミなどはその典型と言えよう。
 そんなわけで、「ガリューウェーブ」にも何かしら元ネタがあっても不思議はない。実は思い当たるものが一つある。バリューウェーブだ。これは大阪にあるゲーム企業で、「逆転裁判2」「3」では、開発協力の実績がある。
 こっそり内輪ネタが仕込まれていることになるが、果たして真相やいかに。

2013年9月12日 (木)

一つの時代が終わり、そして…

 9月になってからの出来事。

9/1
宮崎駿の引退が、ベネチア映画祭の会場で発表される。30年以上にわたる監督としての活躍に区切りがつけられた。

9/6
楽天・田中投手が開幕から20連勝達成。稲尾和久以来、56年ぶりの記録。

9/8
2020年オリンピックの開催地が東京に決定。49年ぶり二度目。

9/11
ヤクルト・バレンティンが55号本塁打。王貞治の持つプロ野球記録に並ぶ。49年ぶりの記録更新はほぼ確実か。

 たまたまとは思うが、この短期間に色々重なった。一つの時代の終わりというべきか、それとも新しい時代の幕開けか。

2013年9月 8日 (日)

「進撃の巨人」22 敗者達

Singeki22
ペトラ「父さんやめて!兵長のライフはゼロよ!」

 女型の巨人の捕獲に失敗し、調査兵団は帰還。市民の冷ややかな視線、何も知らず希望の目を向ける子供たち、そして兵士の帰りを待つ家族。なんという絶望感。前回、リヴァイ班が蹂躙されたところなのに、この仕打ち。無表情がトレードマークのリヴァイ兵長も、今回ばかりは息も絶え絶えである。
 現在、お気楽なアニメが主流な中にあって、昭和のアニメから紛れ込んだような異物感。「進撃の巨人」の本気度はいつもながら素晴らしい。最終回までにもう一山あるが、この調子で盛り上げてもらいたい。

2013年9月 2日 (月)

風立ちぬ

 宮崎駿の引退がニュースになっている。
 これまでであれば、こんな映画が作れる監督は引退すべきではない、と言いきれたのだが、今は違う。「風立ちぬ」があまりに引退にふさわしい作品なので反論ができない。困る。

 主人公の二郎は美しい飛行機が作りたい。
 だがこの「美しい」が曲者だ。彼が作っているのは芸術品ではなく飛行機、しかも軍用機としての役目がある。映画前半にぎっしり詰まった飛行機作りのこだわり描写により、性能に優れた飛行機を作ったのだ、ということは説得力をもって伝わるが、映像として出てくるのは、夢の中のファンタジックな飛行と現実でのテスト飛行だけ。この美しい飛行機が戦場に投入されたところは描写されない。
 人を殺しても美しい飛行機は美しいのだ、そんな狂気的な言動はジブリ映画ではできない。
 だが、作り手の狂気には大胆に踏み込む。二郎は、震災のパニックの中にあっても幻を見てしまうくらい飛行機に憑かれており、菜穂子の病が重くても仕事の方を選ぶ。菜穂子は美の犠牲者となり、報われないヒロインとなる。なぜ菜穂子を追わないのか、という観客の疑問は全く正しい。二郎の仕事への純粋さは、戦時下の社会のせいにはできない、自らが持つ狂気なのだ。
 クリエイターと呼ばれる者は、少なからず二郎と同じ狂気を持っている。誰もが、自分の菜穂子を葬ってここにいる。そして、夢の草原で飛行機の残骸を見るように、過去の作品と対峙する。宮崎駿は、後進に恐ろしいメッセージを残した。若きクリエイターに、かの地に到達する勇気はあるのだろうか。

映像美 8
音響  4
独創性 9
個人的総合 6

他の方の「風立ちぬ」評 ゲームしようぜ! 忍之閻魔帳 

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