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2016年6月11日 (土)

同志ユーリ・デレステノフの手記 その3「The Tomorrow Children」オープンβテスト

 いつの間にか同志たちが集結し、街は復興へと動き出した。ユーリは安心して眠りについた。
 翌朝、街は再び静かだった。昨日と違い、大きく発展を遂げており、資源も潤沢にあった。ユーリはレベルの高い施設を建てたり、住人と話したりして、気ままに過ごした。それにしても、同志が誰も見当たらないというのは不思議だった。

 そのときようやく、ユーリは電光掲示板に気が付いた。255。住人を復活させる目標人数を突破していた。この街での同志たちの仕事はすでに終わっていたのだ。
 ユーリは初めに派遣された街へ帰ることにした。

Tcb08
 元の街は、同志たちのおかげで大きくなっていた。だが、今のユーリは掘ることしか知らぬかつてのユーリではない。足りない施設や資源を把握し、そのための労働を率先して行うことができるようになっていた。

 食料がやや足りないと見るや、ユーリはせっせと木を植えた。何人かの同志がそれに倣い、たちどころに木が並ぶ。ユーリは、協力してくれた者にエールを贈り、空気を読まずに木を切る輩にはブーイングを見舞った。ユーリは夢中になって働いた。

 そのとき突然、ユーリは背後から攻撃を受けて倒れた。

Tcb07_2 蚊のような化物が、街に侵入していたのだ。同志から蘇生をうけ、なんとか事なきを得たが、蚊は次々に現れた。そしてユーリを追い回した。どうやら他の同志にはこの化物が見えないらしかった。ユーリは自分一人でこの敵に立ち向かわねばならなかった。
 化物は大して強くなかった。武器があれば簡単に倒せそうだった。しかしまたしてもユーリには免許がなかった。ピッケルやチェーンソーで何匹かは倒した。だが近接戦ではこちらも痛手を負った。何より、資源を獲得するために、国から授けられた道具を、むやみに使うのはためらわれた。
 ユーリは思いついた。街の外周に、対イズベルク用砲台があるじゃないか。さっそく化物をおびき寄せ、砲撃を浴びせると、蚊は一撃で消し飛んだ。これでよし、さっそく次の蚊を狙う。蚊は逃げ回った。それを追ってまた砲撃。外れたらもう一発だ。

Tcb09 哀れ、ユーリは牢に捕えられてしまった。
 砲台を使って街の設備に被害を与えたとの咎であった。ユーリは蚊の化物のことを説明したが、役人は聞き入れてくれなかった。それどころか、出してほしければ分かるな、と賄賂を要求してきた。ユーリは刑期を終えるまで、さらし者になり、後ろ指をさされ続けた。これまでのまじめな労働は何だったのか。ユーリの心を、暗い影が覆った。

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