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2016年7月

2016年7月31日 (日)

「時をかける少女」はいいドラマだ

 毎週土曜放送のドラマ「時をかける少女」。オリンピック開催の影響で、次回の5話で早くも最終回となります。視聴率も評判もあまりよろしくないのですが、個人的にはお気に入りの一本です。

 そもそも、「時をかける少女」と言えば、筒井康隆の小説を原作とし、何度も映像化された題材。今回のドラマでは、黒島結菜が主役の美羽をボーイッシュに演じています。幼馴染の吾郎は、人望のあるスポーツマンタイプ。未来人の翔平は、茶髪でチャラい感じ。この3人のキャラ作りは、細田守監督によるアニメ映画とよく似ています。あの映画からもう10年経ったとは驚きです。どうでもいいことにタイムリープを使っていく軽さや、タイムリープ時のアクションなども、アニメを踏襲しているように見えます。
 一方、ロケ地となる、少し懐かしい感じの海辺の町は、大林宣彦監督が尾道に舞台を変えて撮った原田知世版「時かけ」を彷彿とさせます。
 そうかと思えば、火事の現場に女っぽいパジャマ姿で翔平が現れるというエピソードなどは、小説の記述そのままの忠実さです。
 全体に、新しい「時かけ」というよりは、過去の「時かけ」の要素を再構成して散りばめたように見えます。

 オリジナル部分もかなりベタであり、七夕祭り、学園祭で演劇、夜のプールなど、どこかで見たような古臭い状況ばかり。加えて、翔平役の菊池風磨の演技が拙いのですが、そのことによって、昭和のドラマのような素朴さが出ています。主題歌もAKBで、アイドル歌謡の雰囲気。むせかえるほどのノスタルジーの塊であり、若手の俳優を抜擢しているにも関わらず、若い人にはとても見られたものじゃありません。古き良き昭和ドラマを知る視聴者がターゲットであり、つまり私にとっては非常にいいドラマなのです。こんなものが2016年に見られるとは奇跡的です。

2016年7月28日 (木)

世界イカ革命「Splatoon」 その22

 最後のフェスは我がホタル陣営の勝利。しかしながら、負けに負けまくったので素直に喜べない。

Spla22 しまいには祭壇を作って神頼みと相成る。
 中央のダイオウイカは、NHKのダイオウイカ撮影に成功した特番が映画館にかかったときに売っていたグッズ。これで、N-ZAP83におけるダイオウイカの立ち回りがうまくなればよいのだが、ダイオウイカと言えば最も警戒されている必殺技、相手側の対策も万全なので、そうはイカぬ。
 amiiboは大して遊べない割に高価いが、「スプラトゥーン」では、一年以上も有料コンテンツなし、接続料なしで遊ばせてもらっているわけで、これはせめてものお布施なのである。なお、amiibo「イカ」で手に入るイカラジオは、マッチングの待ち時間に好きなBGMを流し放題になるため、非常に有用である。今後は、amiiboシオカラーズを使って、かつてのフェスの光景を懐かしむことにしよう。

 それにしても、普通にフェスが終了してしまい、今後の運営について事前に予想したようなサプライズが一切なかったのは残念。廃れさせるには惜し過ぎる。祭壇には今後のスプラトゥーン界隈の繁栄を祈ることとしよう。

2016年7月26日 (火)

KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV

 「キングスグレイブ」と聞いて、「王の墓」とはなんと陰気なタイトル、と思ったら綴りが違った。主人公ニックスが所属する精鋭部隊「王の剣」のことだった。

 開幕、ナレーションで背景が語られるが、次々に飛び出す専門用語に国名に人名。マニアックなゲームそのもので心配になるが、場面が変わって大バトルとなり安心そして納得。アクションがメインで、他はなるべく早く済ませようというわけだ。
 実際、内容のほとんどがアクションシーンで、ストーリーなどほんのお飾りに過ぎない。ただ、昔の映画ファイナルファンタジーと違って、面白いかつまらないかで言えばちゃんと面白い。CGの質は非常に高く、キャラも良ければアクションも良い。未来だか現在だか、西洋だか日本だかさっぱりわからない世界観も、高度なCGによって説得力を付与されている。この面白さの質はゲームのトレーラーそのもので、2時間かけたゲームのムービーと考えてもらって差し支えない。観終わったらFFXVが予約したくなることは請け合いだ。
 だが残念なことに、映画として観た場合の完成度は悪い。ストーリーは構成もクソもないご都合主義の連発で、かっこいい場面をつなげるために作られた感がありあり。アクションも確かにすごいのだが、何がどうなっているのかわからない場面が多数。剣を投げてそこへ瞬間移動する、というFFXVのノクトの技が、この映画では「王の剣」部隊の技として、ニックス他何人かが普通に使いまくる。結果、観客がアクションの主体を見失い、何が何だか分からなくなる。かたや、「マッドマックス」にせよ「キングスマン」にせよ、どんなにアクションが激しくなっても、わかりやすさが損なわれない。
 技術を誇示したがるのは、ゲーム制作者の悪い癖だ。映画館でやる限りは、観客が求めるものは物語の方であり、万人にわかる、伝わるを軽んじては評価は得られない。

 エンドロール後、ゲームとのつながりを伝える映像が少し流れる。「キングスグレイブ」のCGが凄すぎて、「PS4しょぼいな!」と思ってしまった。

技術アピール 10
物語アピール 3
声優アピール 4
個人的総合 5

2016年7月24日 (日)

バケモノの子

 細田守は、今一番心配なアニメ監督。興行収入は順調に上がっているが、万人受けを義務付けられてか、作を追うごとに衰えてきている。

 「バケモノの子」、途中までは楽しい。父と子の物語だが、熊徹の典型的な粗暴キャラと、意外と冷静で観察力のある九太の組み合わせがうまくいっている。宗師様が、九太より熊徹の方が成長している、と指摘する場面が本作の白眉である。
 なので、熊徹が闘技会で勝ち、しかし次の宗師の座には興味がないので返上する、あたりで終わってくれれば言うことはなかったのだが、以降の物語が全く蛇足。劇場アニメとして、大スペクタクルを用意してくださいよ、と言われて無理やり事件を大きくした感じが否めない。事件も唐突なら解決方法も唐突。せっかく熊徹と闘技・剣技を修行してきたのに、テレビゲームのようなバトルなのも残念。
 バケモノがわんさと出ていても、この映画の主旨は明らかに人間ドラマにあるので、作り手側には地味な場面で通す勇気がほしかったところだ。

 「おおかみこどもの雨と雪」が、随所で思い出される。熊徹の元で修行する九太は、人里を去った雨のその後のようにも見える。九太と楓は図書館で知り合い、勉強を通じて距離を縮めるが、これはおおかみおとこと花との出会いの繰り返しだ。「おおかみこども」→「バケモノの子」→「おおかみこども」という無限ループに、細田監督の世界観は収斂していくのだろうか。

キャラの性格 8
キャラの造形 4
キャラの声  6
個人的総合 5

2016年7月23日 (土)

「ポケモンGO」の一日目

 「ポケモンGO」、連日テレビのニュースに取り上げられ、新聞では一面、ついには政府からの注意喚起が出されるなど、過去に例を見ない騒動になっています。

Natsuyasumi

 夏休みの子供を左→右へと一変させかねない事態であり、この始まりを書き留めておくと社会学の資料になるやも知れませんね。

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2016年7月19日 (火)

「Pokemon GO」GOGO!

 「ポケモンGO」の話題性が常軌を逸している。

話題沸騰中!『ポケモンGO』がヒットする3つの理由

 海外で配信されるやいなや、うつ病が治っただの、引きこもりが外に出たら彼女が出来ただの、歩きスマホで事故っただのと、えらい騒ぎになっている。ポケモンを獲りに公園へ集まる群衆は、アイドルのコンサートか新興宗教の集会かといった様相。また、どこかのピザ屋が課金アイテムで店内にポケモンを出現させ、集客効果で売り上げが大幅に上がったと聞く。こうかはばつぐんだ。
 任天堂は今まで、自社ハードという土俵で周到にゲームを普及させてきた。子供たちが部屋に閉じこもってゲームに夢中になったのは、ファミコンが売れたからこそである。その子供たちが、ゲームを持って外へ飛び出して行ったのもまた、ゲームボーイが売れたからであった。任天堂のやることは、節目節目で社会に大きな影響を与えてきた。
 しかしながら、スマホは任天堂の土俵ではない。スマホに参入すると聞いた時、任天堂が数あるメーカーの一つとして埋もれてしまう危惧を抱いたのは私だけではないはずだ。事実、「Miitomo」まではその気配があった。
 「ポケモンGO」は、その不安を吹き飛ばした。ゲームという枠を超えて世界的な社会現象になった。ゲーマーでない人までもが関心を持ち、街を実際に動いているというインパクトはやはり絶大。VRがいかに優れた技術であっても、ヘッドセットをかぶって部屋にこもっているうちは、一部のマニアの趣味でしかない。今年はゲームの未来の分岐点となるかもしれない。
 今後、運営において様々な問題が出てくると思うが、ファミコンもゲームボーイも初めはそうだった。後に続く位置情報ゲームの指針となる策を示してほしい。まだ日本では始まっていないが、国内でのプレイ状況はどうなるのか、期待と不安でわくわくしてくる。

2016年7月16日 (土)

「カルドセプト リボルト」その1 決戦!世紀王伝説

Revolt

 「カルドセプト リボルト」がいつも通り面白い。事前にスタートダッシュバージョン(製品版にデータを引き継げる体験版)をプレイしていたせいで、全然新しいゲームを買った気がしない。また、パッケージには「10年ぶりの完全新作」とうたわれているが、4年前に「カルドセプト」3DS版を遊び倒した身としては、その宣伝は承服しかねる。

 さて、「リボルト」では、カードの絵は多くが過去作から引き継がれているのだが、キャラクターのイラストレーターが変更になった。西村キヌだ。ほどんどの人にとっては、ふ~ん、それで? といった感じだろうが、これはどえらいことである。

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2016年7月12日 (火)

アサイ「木根さんの一人でキネマ」2巻

Kinesan2

 映画ファンのあるあるネタで、抜群の面白さだったあのマンガの新刊が出た。
 2巻の印象は、おお、攻めるねえ、という感じ。1巻で木根さんというキャラが確立しているので、その独断で次々に映画レビューでもやっていれば、わりと安直にエピソードを量産できそうなものだが、アサイ先生はそうしない。
 木根さんがジブリ映画を観ない、という話では隅々にジブリネタを散りばめて逆に見識の深さを見せる。あるいは、最後の見開きまで全ページをネタ振りに費やした大胆な構成の話。そうかと思えば、映画ファンなら誰もが通る黒歴史を容赦なく掘り下げた挿話。そして時には、題材となる映画と、絶妙なシンクロを見せる展開の話。
 手を変え品を変えて工夫を凝らしており、木根さんの日常に何一つ進展がないにもかかわらず飽きさせないのが素晴らしい。まだ残っている切り口はあるのだろうか? 3巻以降も要注目である。

2016年7月 4日 (月)

世界イカ革命「Splatoon」 その21

Spla21

 来る7月7日は、amiiboシオカラーズの発売日である。これまで、ガールやイカを手に入れるのに非常に苦労したので、今回は即予約でバッチリ確保してある。
 また、同日、「Splatoon」とamiiboシオカラーズを同梱したWiiU本体も発売開始となる。

 これでまたプレイヤーが増えるかな、と思っていると、とんでもないニュースが飛び込んできた。
 次回のフェスはアオリVSホタル。そして、これをもってフェスは最後だというのだ。

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2016年7月 1日 (金)

「甲鉄城のカバネリ」最終回 甲鉄城

Kabaneri1201 みんなで田んぼを作ってお米を食べる明日へ。日本人のDNAに訴えかける言霊、ずるい。

 前回の終わりの時点では、これもう生駒も無名も死ぬしかないんじゃね? という感じだったが、いい方に裏切られた。日ノ本をカバネから救うきっかけが何一つ得られず不満という意見も聞くが、ゾンビ映画を観慣れた者なら、これこそが王道の結末であり、ゾンビを駆逐する作品の方に圧倒的に駄作が多いことはご存知かと思う。
 この余韻を生かして、その後を舞台にした同人など存分に展開するがよろしい。(他人任せ)

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